筋肥大に最適な重量・回数とは?負荷の設定の仕方やおすすめの筋トレ方法も解説

筋肉質な男性

筋肥大目的の筋トレでは、適切な重量・回数の設定が重要です。筋肥大を目指してトレーニングを行う場合、次のような悩みを持つ方もいるでしょう。

  • 筋肥大のトレーニングは何回、何セットやると良いかを知りたい
  • 自宅で筋肥大をするための効果的なトレーニング方法を知りたい
  • ジムに行く時間がなく、自宅でトレーニングしているが負荷が足りない

本記事では、筋肥大に適した負荷・回数の設定方法、筋トレのポイントを詳しく解説します。筋肥大の効果を高める方法を理解し、理想のボディに近づけましょう。

筋肥大とは

鍛える男性

筋肥大とは、筋線維が太くなり筋肉量が増加することを指します。筋トレをすると、筋線維の一部が破壊され、適切な栄養と休養を取ることで前よりも強化されるのです。

筋トレ後の修復プロセスを「超回復」と呼びます。筋トレ後に48〜72時間の回復期間を設けると良いとされ、回復したタイミングで再び筋トレをすると効果が高まります。筋肉がトレーニングに慣れると効果が減少するため、負荷を徐々に上げることが重要です。

筋肥大の筋トレは回数と重さのどっちが重要か

トレーニングをする男性

筋肥大を目指す場合、基本的には高重量のトレーニングが効果的です。高重量を扱うことで速筋線維を刺激し、効率的に筋肥大を促進します。しかし、自宅でのトレーニングでは高重量を扱うのが難しい場合もあります。

適切な器具がない場合、低重量高回数トレーニングでも適切なやり方で行えば筋肥大に有効です。低重量高回数では筋持久力を鍛えながら、筋肉に持続的な刺激を与えます。

筋肥大におすすめの筋トレメニュー

ベンチプレスを行う男性

筋肉の肥大化を目指す方におすすめの筋トレメニューには、ベンチプレス、デッドリフト、スクワットの「ビッグ3」が欠かせません。ビッグ3は大きな筋肉群を同時に鍛えるコンパウンド種目で、高重量を扱うことで筋肉の肥大化を促進します。

ベンチプレスは大胸筋、スクワットは大臀筋やハムストリングス、デッドリフトは大臀筋やハムストリングス、広背筋を鍛えます。

また、ショルダープレス、チンニング(懸垂)、ディップスも高い負荷をかけられるので筋肥大におすすめです。ショルダープレスは肩の筋肉、チンニングは広背筋と腕の筋肉、ディップスは大胸筋と上腕三頭筋を鍛えます。それぞれ適切な負荷や回数で行うことで、全身の筋肉をバランス良く鍛え、筋肥大を促進できます。

ベンチプレスで筋肥大を目指す場合の重量・回数設定に興味がある方は、次の記事を参考にしてください。

>>ベンチプレスの平均重量を体重・男女別に紹介!動作ポイントや注意点とは

筋肥大の筋トレにおける負荷・回数の設定方法

鍛えられた肉体

筋肥大の筋トレにおける適切な負荷や回数の設定方法を4つの流れで説明します。

  • 負荷・回数(RM法)
  • セット数
  • インターバル
  • 筋トレの頻度(分割法)

それぞれの設定方法を見ていきましょう。

設定方法その1:負荷・回数(RM法)

筋肥大を目的とした筋トレの負荷・回数の設定方法には、RM法(Repetition Maximum法)が有効です。RM法とは、特定の重量を何回繰り返せるかを基準にする方法で、次の表に示すように目的に応じて負荷と回数を調整します。

負荷強度(%)

回数(RM)

効果

100

1

筋力アップ

95

2

93

3

90

4

87

5

筋肥大および筋力アップ

(10-12RMで最大)

85

6

80

8

77

9

75

10-12

70

12-15

67

15-18

筋持久力の向上

65

18-20

60

20-25

50

30以上

例えば、筋力アップを目指す場合は1〜4回が限界の高重量、筋肥大を狙う場合は10〜12回のレップ数が限界の中重量が適しています。レップ数とは、1セット内で繰り返す回数のことです。自分の目標に応じてRM法を活用し、最適な負荷と回数を見つけることで、効率的に筋肥大を達成できます。

設定方法その2:セット数

筋肥大に限らず筋トレは1セットで筋肉を追い込むのが難しいため、3セットを目安にすることが効果的です。1セットだけのトレーニングでは、効果が十分に得られません。複数回のセットにすることで、1セットのみの筋トレよりも高い効果が期待できます。慣れてきたら、セット数を4〜5セットに増やすか、別の種目を追加すると良いでしょう。

設定方法その3:インターバル

筋トレの目的に応じて適切なインターバルを設定することが重要です。筋肥大を狙った筋トレのインターバル(セット間の休憩時間)は、1〜3分に設定すると効果的です。適度に休憩することで、筋肥大を促すホルモン分泌が増加し、筋肉が成長しやすくなります。逆に、休憩が長すぎると成長ホルモンの分泌が減少し、効果が低下します。

筋力アップを目指す場合は、2〜5分と長めのインターバルを取ることで、次のセットでも高重量を扱いやすくなるでしょう。筋持久力を高めるトレーニングでは、30秒以下の短いインターバルで次のセットを行います。

設定方法その4:筋トレの頻度(分割法)

筋トレの頻度として、同じ部位は週2〜3回のトレーニングが理想的です。筋トレした部位は、48〜72時間あけて筋肉を回復・修復させることで前よりも強化されます。筋トレの効果を早めたい場合は、部位を変えて行う「分割法」を取り入れて筋トレの頻度を増やしましょう。

例えば、週4回の場合、月曜と木曜に上半身、火曜と金曜に下半身のトレーニングを行う方法です。分割法では全身トレーニングよりも、1日当たりの種目が減るため、以下のように工夫することが大事です。

  • セット数を増やす
  • 丁寧に時間をかけて行う
  • 同じ部位バリエーションを増やす

毎日トレーニングを行う場合は、さらに細かく部位を分けることが必要です。分割法を取り入れることで、各部位の回復時間を確保しつつ高頻度のトレーニングが可能になります。

筋肥大など目的別の負荷・回数の目安

ベンチプレスで鍛える男性

適切な負荷や回数は筋トレの目的によって異なります。目的別の負荷・回数の目安は次の3つです。

  1. 筋肥大
  2. 筋力アップ
  3. 筋持久力アップ

それぞれの目安を詳しく解説します。

目安その1:筋肥大

筋肥大に適切な負荷・回数は、RM法によると5〜18回の反復が可能な重量が該当します。特に10〜12回で限界に達する重量設定が筋肥大に最適とされています。セット数は3〜5セット、各セットのインターバルは1〜3分を目安にしましょう。

トレーニング頻度は同じ部位を48〜72時間あけて週に2〜3回が理想です。さらに頻度を高めたい場合は、部位を変えて行う分割法が効果的です。分割法によりオーバートレーニングを避けつつ、効率的に筋肉の成長を促進します。

また、筋肥大の筋トレを行うと、筋肉量が増えるため、筋力アップの効果も期待できるでしょう。肥大化もしくは筋力アップのどちらかを主な目的とするかによって重量や回数の設定の仕方が異なります。

目安その2:筋力アップ

筋力アップを目指すトレーニングでは、最大限の力を出し切ることができる重量設定が必要です。通常、1〜4回持ち上げられる重量を設定し、5回目には持ち上げられなくなるほどの重さを選びます。

セット数は3〜5セット、各セットのインターバルは2〜5分にしましょう。長めのインターバルを取ることで、次のセットでも高重量を扱うことができます。トレーニング頻度は同じ部位を48〜72時間あけて週に2〜3回が理想です。

筋力アップを目指す場合、高重量低回数で回復を重視し、各部位をしっかりと休ませることが重要です。

目安その3:筋持久力アップ

筋持久力を高めるための筋トレでは、15回以上持ち上げられる軽めの重さで、長時間かけてトレーニングを行います。スタミナが求められるスポーツや細かくしなやかな筋肉を目指す場合に適しているトレーニングです。

セット数は3セット以上、各セットのインターバルは30秒以下に設定します。トレーニング頻度は週に3〜5回が理想です。

ダイエット目的の場合は、15〜20回を2〜3セットを目安にしましょう。筋肥大を避けつつ、引き締まった身体を目指します。

筋肥大の効果を高める筋トレのポイント

鍛え上げられた肉体

筋肥大の効果を高めるためには、次の3つのポイントを意識しましょう。

  1. 効いている筋肉を意識して行う
  2. 筋肥大に必要な栄養を補給する
  3. 筋肉の成長に必要な睡眠時間を確保する

それぞれのポイントを解説します。

ポイントその1:効いている筋肉を意識して行う

筋トレを効果的に行うためには、正しいフォームを守り、鍛えている筋肉を意識することが重要です。効いている部位を意識することによって、特定の筋肉を的確に鍛えられます。

トレーニング中は呼吸を止めずに丁寧に行うことも大切です。呼吸をしっかりと続けることで、酸素が筋肉に供給され、効率的な筋肉の発達が促されます。

筋肉を意識することで、単なる動作の繰り返しよりも効果的で安全な筋トレを実現します。

ポイントその2:筋肥大に必要な栄養を補給する

筋肥大を目指すには、適切な栄養補給が不可欠です。特にタンパク質は筋肉の材料となるため、しっかり摂取することが重要です。プロテインやアミノ酸サプリメントを利用することで、効率的に栄養を補給できます。トレーニング後のプロテイン摂取は、速やかに筋肉の修復と成長をサポートします。

トレーニング前には適度な糖質も取り入れ、エネルギー不足を防ぐことも大切です。バランスの良い食事とサプリメントの活用で、筋肥大を促進しましょう。

ポイントその3:筋肉の成長に必要な睡眠時間を確保する

筋肉の成長には十分な睡眠が欠かせません。睡眠中には成長ホルモンが分泌され、筋肉の修復と成長が促進されます。特に深い眠りのノンレム睡眠は、身体の修復と疲労回復に重要です。

睡眠不足になると筋肉の成長が妨げられ、トレーニングの効果が減少します。規則正しい生活を心がけ、質の良い睡眠を確保しましょう。

筋肥大に適した負荷・回数を確保する方法

筋トレ器具とジム

筋肥大に適した負荷・回数を確保する方法として、次の3つを紹介します。

  1. マシンの揃ったジムに通う
  2. 自宅で低重量高回数のトレーニングを行う
  3. 自宅で高重量トレーニングができる環境を整える

それぞれの方法を見ていきましょう。

方法その1:マシンの揃ったジムに通う

マシンの揃ったジムに通うことで、安全に高重量のトレーニングが可能です。ジムのマシンは重さの目安がわかりやすいため、初心者でも適切な負荷でトレーニングしやすいというメリットがあります。

例えば、ベンチプレスやスクワットなどの高重量トレーニングは、ジムのパワーラックやスミスを利用することで安全に重たい負荷を扱えます。ただし、人気のマシンは常に使えるわけではないため、計画的に筋トレを行うことが必要です。

方法その2:自宅で低重量高回数のトレーニングを行う

筋肥大には高重量トレーニングが効果的ですが、自宅では器具が揃わないこともあります。ジムに行くのが難しい方の中で自宅にも器具がない方は、低重量高回数のトレーニングを取り入れましょう。

低負荷でも高回数行うことでタンパク質の合成が促進され、筋肥大が期待できます。メニューは、プッシュアップ(腕立て伏せ)やスクワットなどの自重トレーニングでも構いません。適切なフォームと負荷を維持しながら行うことで、自宅でも効果的に筋肉を鍛えられます。

方法その3:自宅で高重量トレーニングができる環境を整える

時間を気にせずに高重量トレーニングを行いたい場合、自宅にホームジムを作るのがおすすめです。バーベルやダンベル、ベンチなどの高重量トレーニング器具を揃えれば、ジムに通う必要がなくなります。

初期費用はかかりますが、長期的にはジムの会費が不要となり、コストパフォーマンスも良好です。自宅で自由にベンチプレスなどのトレーニングもできるため、時間の制約なく筋肥大を目指すことができます。自分専用のトレーニング環境を整え、適切な負荷・回数で効果的な筋トレを続けましょう。

自宅で筋肥大のトレーニングをする際におすすめの器具

筋トレ用ベンチ

自宅で筋肥大のトレーニングをする際におすすめの器具は次の3つです。

  1. アジャスタブルダンベル
  2. トレーニングベンチ
  3. パワーラックまたはハーフラック

それぞれ詳しく見ていきましょう。

器具その1:アジャスタブルダンベル

アジャスタブルダンベル(可変式ダンベル)は、自宅でのトレーニングに最適な器具です。通常のダンベルと違い、重さを細かく調整できるため、トレーニングの幅が広がります。初めての方でも導入しやすく、一定の負荷をかけることで効果的に筋肉を鍛えることができます。

例えば、10kgから50kgまで調整可能なものを選ぶと、全身のトレーニングが可能です。アジャスタブルダンベルを使うことで、自宅でもジム並みのトレーニングが実現します。

可変式ダンベルに興味がある方は次の記事を参考にしてください。可変式ダンベルの選び方やおすすめのダンベルトレーニングを紹介しています。

>>可変式ダンベルは自宅でのトレーニングに最適!選び方やおすすめ筋トレメニューも紹介

器具その2:トレーニングベンチ

トレーニングベンチがあれば、自宅での筋トレがさらに効果的です。ダンベルプレスやダンベルフライなどの種目が可能となり、大胸筋を中心に様々な筋肉を鍛えることができます。

特に角度調整が可能なアジャスタブルベンチでは、インクラインやデクラインの角度で大胸筋の上部や下部の筋肉もピンポイントで鍛えられます。

トレーニングベンチの選び方に興味がある方は次の記事を参考にしてください。プロが厳選したおすすめトレーニングベンチ、選び方のポイントを詳しく解説しています。

>>【プロが厳選】おすすめトレーニングベンチ12選|本格筋トレに最適

器具その3:パワーラックまたはハーフラック

本格的なホームジムを目指す方は、スペースと予算次第ですが、パワーラックまたはハーフラックの導入を検討しましょう。パワーラックは、ベンチプレスやスクワットなどの高重量トレーニングを安全に行うための支柱が付いており、ジム並みの本格的なトレーニングが自宅で可能です。

ハーフラックは省スペース設計で、自宅でも手軽に設置しやすい器具ですが、パワーラックに比べると安定性に欠ける部分があります。自宅のスペースとトレーニングの内容に応じて、最適な器具を選びましょう。

パワーラックの使い方に興味がある方は次の記事を参考にしてください。ハーフラックとの違いも解説しています。

>>パワーラックの使い方とは?おすすめの筋トレメニューや注意点もわかりやすく解説

ホームジムで揃えるべき器具を知りたい方は次の記事も参考にしてください。おすすめの器具の揃え方まで詳しく解説しています。

>>【プロ厳選】おすすめホームジム器具18選|揃え方3STEPまで

筋肥大に最適な負荷・回数を実践してトレーニング効果を高めよう

筋肥大の筋トレにおいて、適切な負荷・回数を設定して継続することが重要です。本記事では、筋肥大のための適切な重量・回数、効果を高めるポイントを詳しく解説しました。

筋肥大を目指すなら高重量トレーニングが効果的ですが、高重量を扱える器具が必要です。器具が揃っているジムに通うことが難しい場合は、効果的な器具を揃えて自宅で好きなときに筋トレができる環境を作る方法もあります。筋肉の肥大化に適した筋トレのやり方を理解し、理想の身体作りを目指しましょう。

自宅で高重量のウェイトトレーニングを行いたい方に向けて、ウチノジムのサイトで様々な器具を紹介しています。興味がある方は以下のリンクを参考にしてください。

>> ウチノジム公式サイト

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