パワーラックの使い方とは?おすすめの筋トレメニューや注意点もわかりやすく解説
パワーラックを使えば、自宅でも本格的なウェイトトレーニングが可能です。しかし、自宅でパワーラックを導入したい方の中には次のような疑問を持つ方もいるでしょう。
- パワーラックの正しい使い方を知りたい
- パワーラックで扱えるメニューを知りたい
- パワーラックは1人でも安全に使えるのか
自宅で本格的なトレーニングを始めたい方のために、本記事ではパワーラックの使い方、トレーニングの種類、使用する際の注意点を詳しく解説します。パワーラックを活用して、安全かつ効果的なトレーニングを始めましょう。
パワーラックの特徴
パワーラックはバーベルを設置するためのラックで、主にベンチプレス・スクワット・デッドリフトなどのウェイトトレーニングをサポートする器具です。ジムのフリーウェイトエリアによく設置されており、高さ調節が可能なセーフティバーが備わっているため、初心者でも安全にトレーニングを行えます。
パワーラックは人気があるため、ジムで使用しようとすると、待ち時間が発生することがあります。十分なスペースがあれば自宅に設置できるので、自由にトレーニングしたい方は、ホームジムでの導入を検討してみると良いでしょう。
ここでは、パワーラックの理解を深めるために、スミスマシンやハーフラックとの違いを詳しく解説します。
パワーラックとスミスマシンの違い
パワーラックとスミスマシンは異なる特徴を持っています。そのため、トレーニングの目的やレベルに応じて選択するのがおすすめです。
パワーラックではバーベルの軌道が固定されていないため、動作の自由度が高く、多くの筋肉を同時に鍛えられます。安全性においても、セーフティバーが装備されていることで、安心して高負荷のトレーニングが可能です。
一方、スミスマシンはバーベルの軌道が固定されており、バーベルが落下しないように補助機能が備わっています。補助機能により、特定の筋肉に高い負荷をかけながらも、ケガのリスクをおさえながら安全にトレーニングを行えます。スミスマシンはバーベル軌道が固定されるため、パワーラックと比べると、鍛える範囲は限定されることに注意しましょう。
初心者や安全性を重視する方にはスミスマシン、より多くの筋肉を総合的に鍛えたい経験豊富な方にはパワーラックがおすすめです。
パワーラックとハーフラックの違い
パワーラックとハーフラックはともにウェイトトレーニングをサポートする器具ですが、構造と必要なスペースに違いがあります。
パワーラックは4本または6本の支柱で囲まれているため安全性が高く、高重量のトレーニングに適している器具です。セーフティバーが長いため、重いウェイトも安心して扱えます。
一方、ハーフラックは2本または4本の支柱で構成されており、パワーラックのようにケージで囲まれていません。一方で奥行きが短い分、限られたスペースでも設置できるのが大きなメリットです。基本的なウェイトトレーニングには対応できますが、パワーラックほどの安定性はないため、高重量を扱いたい方にはパワーラックがおすすめです。
パワーラックのメリット
パワーラックは本格的なウェイトトレーニングを安全に行える器具です。パワーラックには、次の3つのメリットがあります。
- 高い負荷のトレーニングが可能
- 安全なトレーニングが可能
- バリエーションが豊富
それぞれ詳しく解説します。
メリットその1:高い負荷のトレーニングが可能
パワーラックのメリットは、高負荷でのトレーニングを行えることです。バーベルの位置を自由に調整し、自分の体格やトレーニング目的に合わせた最適な高さに設定できます。
パワーラックがあることで、個々のレベルに応じて重量を選び、より高い負荷でのトレーニングを行うことが可能になります。そのため、パワーラックは強度を増したトレーニングを求める方にとって有効な器具です。
メリットその2:安全なトレーニングが可能
パワーラックは、安全に高負荷のトレーニングを行えるというメリットがあります。
パワーラックには、セーフティバーが装備されているため、重いウェイトを使ったトレーニング中にバーベルが落ちても、大きなケガを防止する心配がありません。トレーナーやサポート役がいなくても、安全に高重量を扱えます。
メリットその3:バリエーションが豊富
パワーラックは、1台で多様なバリエーションのトレーニングが可能です。パワーラックでは、筋トレのビッグスリーとして知られるベンチプレス・スクワット・デッドリフトをはじめとして、ショルダープレスやチンニングなど幅広いメニューを扱えます。
器具の種類やアタッチメントによっては、ケーブルトレーニングなども可能です。扱えるバリエーションが豊富なため、パワーラック1台あれば自宅で全身を総合的に鍛えられるでしょう。
自宅にパワーラックを設置したい方は、REP Fitnessのパワーラックを検討してみましょう。安全性が高く、豊富なアタッチメントでトレーニングのバリエーションも増やせます。気になる方は次のリンクをチェックしてみてください。
パワーラックを使用した筋トレメニュー7選
パワーラックを使えば、ベンチプレス・スクワット・デッドリフトのほかにも主要な筋肉を鍛えるメニューが可能です。ここでは、パワーラックを使用した筋トレメニューを7つ紹介します。
- ベンチプレス
- スクワット
- デッドリフト
- ショルダープレス
- ベントオーバー・ロウ
- インクラインベンチプレス
- チンニング
それぞれ詳しく見ていきましょう。
メニューその1:ベンチプレス
ベンチプレスは、主に大胸筋、三頭筋、上腕三頭筋を鍛えられるウェイトトレーニングの基本種目です。パワーラックを使ったベンチプレスのやり方やポイントを解説します。
ベンチプレスのやり方
- セーフティバーとバーベルをセットする
- 仰向けになってバーベルを握る
- バーベルを持ち上げる
- バーベルをゆっくりと胸に下ろす
- 3~4を繰り返す
- バーベルをラックに戻す
ベンチプレスのポイント
- セーフティバーを胸の高さより少し低い位置に設定する
- バーベルには通常握りやすい位置に目印がついているので、両手が均等になるように握る
- 肩甲骨を寄せた状態でバーベルを胸の中央に向かってゆっくりと下ろす
- 反動で上げたり、シャフトを胸でバウンドさせたりしない
効果を高めるベンチプレスのやり方を知りたい方はuFit Mediaで紹介していますのでご覧ください。
>>【参考】ベンチプレスの正しいフォームとやり方を徹底解説!効果を高めるコツも紹介
メニューその2:スクワット
スクワットは下半身の主要な筋肉を鍛える基本的なウェイトトレーニングで、大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋などを効果的に鍛えられます。スクワットを行う時のパワーラックの使い方やポイントを解説します。
スクワットのやり方
- セーフティバーとバーベルをセットする
- バーベルを担いで少し下がる(フックにかからない位置に)
- 足を適切な位置に構える
- ひざを曲げてバーベルを下ろす
- 太ももが床と平行になったら、ひざを伸ばしながら元の立ち位置に戻る
- 4~5を繰り返す
- バーベルをラックに戻す
スクワットのポイント
- バーベルを自分の肩より少し低い高さにセットする
- バーベルを担ぐ時は、シャフトの下に頭をくぐらせ、肩でしっかりとバーベルを支える
- 足を肩幅程度に開き、ひざを曲げた時にひざの前面がつま先よりも前に出ないようにする
- 下げる時は背中が丸まらないように常に胸を張り、背筋をまっすぐ保つ
メニューその3:デッドリフト
デッドリフトは、背中・足・お尻の筋肉を一度に鍛えられる効果的なウェイトトレーニングです。デッドリフトを行う時のパワーラックの使い方やポイントを解説します。
デッドリフトのやり方
- セーフティバーとバーベルをセットする
- 肩幅に手を開いてバーベルをしっかり握る
- 背筋を伸ばし、胸を張った状態でバーベルを持ち上げる
- バーベルをゆっくりと下ろす
- 3~4を繰り返す
- バーベルを置く
デッドリフトのポイント
- セーフティバーをひざ下の適切な高さに設定する
- ポジショニング時はすねがバーベルに触れる位置に立つ
- 立ち上がった時は、直立した状態で背筋を十分に収縮させる
- バーベルが常に足に近い位置を保ち、体から離れないようにする
メニューその4:ショルダープレス
ショルダープレスは、主に肩の筋肉(三角筋)を鍛えるトレーニングで、力強い肩周りを作るのに役立ちます。パワーラックを使ったショルダープレスのやり方やポイントを解説します。
ショルダープレスのやり方
- セーフティバーとバーベルをセットする
- バーベルを胸の前、あごの高さまで持ち上げる
- ひじを伸ばして、バーベルを頭の真上まで持ち上げる
- ゆっくりとあごの高さまでバーベルを下げる
- 3~4を繰り返す
- バーベルをラックに戻す
ショルダープレスのポイント
- シャフトを肩幅よりもこぶし1つ分広い位置で握る
- 下ろす時はひじが外向きになりすぎないように注意する
- バーベルを胸まで深く下ろすと肩に負担がかかるため、あごの高さまでにとどめる
- バーベルを持ち上げる際に体が反らないように気をつける
メニューその5:ベントオーバー・ロウ
ベントオーバー・ロウは、主に広背筋と僧帽筋をターゲットにした筋トレで、背中の厚みと幅を増加させるのに効果的です。難易度が高いため、正しいフォームで行うことが重要です。パワーラックを使ったベントオーバー・ロウのやり方やポイントを解説します。
ベントオーバー・ロウのやり方
- バーベルを床に置く
- 足の位置をセットして状態を前に傾ける
- ひざの外側の位置でバーベルを握る
- 背筋を伸ばしたままバーベルを引く
- ゆっくりとバーベルを下ろす
- 4~5を繰り返す
- バーベルを置く
ベントオーバー・ロウのポイント
- 足を肩幅くらいに開き、ひざを軽く曲げる
- 腰を少し曲げて、上体をほぼ水平に傾ける
- ひざの外側くらいの幅でバーベルをしっかりと握る
- 常に背筋を伸ばした状態を保ち、腰が丸まらないようにする
メニューその6:インクラインベンチプレス
インクラインベンチプレスは、特に大胸筋上部と前部三角筋を集中的に鍛え、バランスの取れた胸筋の発達を促します。パワーラックを使ったインクラインベンチプレスのやり方や、ポイントを解説します。
インクラインベンチプレスのやり方
- ベンチを約30度に設定する
- セーフティバーとバーベルをセットする
- 肩幅より少し広めにバーベルを握る
- バーベルを持ち上げて胸の上に構える
- バーベルを胸の中央まで下ろす
- バーベルを持ち上げる
- 5~6を繰り返す
- バーベルを置く
インクラインベンチプレスのポイント
- 角度が急すぎると肩に負担がかかりすぎるので、30度前後を基準にする
- バーベルを胸にバウンドさせないように、コントロールしてゆっくりと下ろす
- 腰をベンチにしっかりと固定し、腰が浮かないようにする
- バーベルを下ろす時は肩甲骨をしっかりと寄せて、肩関節への負担を減らす
メニューその7:チンニング
チンニングは、主に広背筋を中心に上腕二頭筋や大胸筋など、上半身の筋肉を鍛えるトレーニングです。パワーラックを使ったチンニングのやり方やポイントを解説します。
チンニングのやり方
- バーの握るときに、手の甲か手の平のいずれを自分に向けるかを選択する(手の甲を自分に向けるように握ると広背筋、手の平を自分に向けると上腕二頭筋と大胸筋が鍛えられる)
- バーをしっかりと握り、体を完全に浮かせる
- 腕を曲げて体をバーに向かって持ち上げる
- コントロールを保ちながらゆっくりと元の位置に体を下ろす
- 3~4を繰り返す
- 手を離して下りる
チンニングのポイント
- 体を持ち上げる際は、腰を曲げずに背筋をまっすぐ保つ
- 体がぶらぶらと揺れないように安定させる
- 体を持ち上げる際に肩甲骨を意識的に寄せて背中に効かせる
パワーラックの使い方の注意点
パワーラックの使い方の注意点は次の5つです。
- セーフティバーを正しく使用する
- 適切な使用頻度で行う
- 適切な重量・回数・セット数で行う
- 大きい音を立てない
- 長時間の独占使用は控える(ジムの場合)
それぞれ詳しく見ていきましょう。
注意点その1:セーフティバーを正しく使用する
パワーラックを使う際には、セーフティバーを正しい位置にセッティングしましょう。身長や持ち上げる重量によって異なりますが、基本的にはリフト中に最も低い位置に来るバーベルの少し下に設定することが推奨されます。
セーフティバーは高すぎるとバーベルの軌道の妨げになって、効果が薄れてしまいます。低すぎると、体が潰れて重大な事故につながる危険性があります。
バーベルを置く前には必ずセーフティバーがしっかりと固定されているかを確認し、不安定な状態での使用は避けてください。安全なトレーニングを行うためにも、セーフティバーの取り扱い方を正確に理解し、適切に使用することが重要です。
注意点その2:適切な使用頻度で行う
パワーラックを使用してのトレーニングは、筋肉への負荷が大きいため、同一部位に対して週に2〜3回のトレーニングが推奨されます。過度な頻度のトレーニングは避け、十分な休息を取り入れるようにしましょう。
適切なトレーニング頻度を守ることで、筋肉に適切な休息を与えつつ、成長を促すことができます。トレーニングの頻度を高めて効果を高めたい方は、異なる筋肉を日替わりでトレーニングし、頻度を増やすのも効果的です。
注意点その3:適切な重量・回数・セット数で行う
パワーラックを使う際に、適切な重量・回数・セット数でトレーニングするのは重要なことです。重量はフォームを崩さずにできる範囲内で選び、筋肉への刺激を適切に与えるようにしましょう。軽すぎるとトレーニングの効果が現れにくいのは当然ですが、重すぎる重量はフォームの乱れやケガのリスクを増大させます。
筋肥大を目指す場合、一般的には限界近くの重量で10回を3〜5セット行います。10回3セットを安定して完遂できたら重量を増やすと良いでしょう。新しい重量で10回完遂できなくても心配は不要です。トレーニングの際は、単に回数やセットを増やすのではなく、正確なフォームで筋肉に効果的に働きかけることを心がけましょう。
注意点その4:大きい音を立てない
トレーニング中、特に重い重量を扱う場合、おもりを下ろす際に大きな音が発生しないよう注意することが重要です。
ジムでは、他の利用者の迷惑とならないようバーベルを静かに置くようにしましょう。自宅でトレーニングする際も、大きな音が近隣住民にとって騒音問題となることがあります。バーベルを置く時は、ゆっくりコントロールして音が出ないよう配慮し、可能であれば防音マットなどを使用すると良いでしょう。
注意点その5:長時間の独占使用は控える(ジムの場合)
ジムでパワーラックを利用する際は、長時間の独占を避けるようにしましょう。パワーラックは多機能で人気があり、特に混雑時には他の利用者への配慮が必要です。パワーラックの台数が限られている場合には、他の利用者もトレーニングできるように使用時間を意識しましょう。
自宅でトレーニングする場合には、トレーニングの時間制限がありません。時間を気にせず自由にトレーニングを行いたい方は、ホームジムを検討してみましょう。
自宅でスペースの制限がある場合はハーフラックもおすすめ
自宅でパワーラックを設置する際、スペースの制限がある場合はハーフラックがおすすめです。
ハーフラックは通常のパワーラックに比べて省スペース性に優れており、奥行きが小さく設計されているため、狭い場所でも使いやすいです。低い天井でも対応可能なタイプも存在し、ベンチプレスやデッドリフトなど、基本的なエクササイズには十分対応できます。
ハーフラックを使えば、限られたスペースでも効果的なトレーニング環境を整えることが可能です。
自宅で本格的なウェイトトレーニングをやりたい方は、REP Fitnessのハーフラックを検討してみましょう。占有スペースをおさえられ、安全性と汎用性を兼ね備えたハイエンドモデルです。
パワーラックを正しく使用して筋トレ効果を高めよう
パワーラックは、本格的なウェイトトレーニングをさまざま行えるため、ジムでは人気の器具です。スペースさえあれば自宅でも設置できますが、正しい使い方やトレーニングメニューを知っておく必要があります。
本記事では、自宅でパワーラックを導入したい方に向けて、パワーラックの正しい使い方や扱える筋トレメニュー、注意点を詳しく解説しました。パワーラックを正しく使って、安全で効果的なトレーニングを追求していきましょう。
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