ダンベルリバースフライで僧帽筋・三角筋後部・菱形筋を鍛える!やり方や注意点とは
背筋を鍛える種目の1つに「ダンベルリバースフライ」があります。自宅でもできるトレーニングですが、どのようなフォームで行い、トレーニング時に何を注意すべきか気になる方は多いでしょう。
本記事では、
- ダンベルリバースフライの概要
- ダンベルリバースフライのやり方
- トレーニング時の注意点
について紹介しています。
自宅で背中を効率良く鍛えたい方におすすめの記事となっていますので、ぜひ最後までお読みください。
ダンベルリバースフライとは
ダンベルリバースフライは、ダンベルを用いて背中の筋肉を鍛えられるトレーニング方法です。ダンベルさえあれば自宅でも簡単に取り組めるため、初心者にもおすすめできる種目です。
本章ではダンベルリバースフライによって鍛えられる部位の詳細と、必要な道具について紹介します。
背中の筋肉は1つではなく複数の部位があるため、トレーニング前に理解して、鍛えたい部位をピンポイントに狙えるようにしましょう。
鍛えられる部位
ダンベルリバースフライで主に鍛えられる部位は、以下の3つです。
- 広背筋
- 僧帽筋
- 菱形筋
広背筋は背中の大部分を占める筋肉で、鍛えると引き締まったウエストが手に入ります。
僧帽筋は首や肩甲骨、背中にかかる筋肉で、良い姿勢を保つうえで欠かせない筋肉です。
なお、僧帽筋は上部・中部・下部に分かれており、それぞれ役割が異なります。
菱形筋はあまり聞き慣れない筋肉かもしれませんが、僧帽筋よりも深い場所にある筋肉で、肩甲骨の動きを安定させる重要な役割を担っています。
菱形筋のトレーニングは肩甲骨を寄せる動きで行うため、ダンベルを使って負荷をかけられる種目としてはダンベルリバースフライが最適でしょう。
また、スポーツに取り組む方は、菱形筋を鍛えることで肩のケガを軽減できるでしょう。日常生活においても、肩こりや猫背に悩む方は菱形筋を鍛えることで改善に繋がります。
必要な器具
ダンベルリバースフライは、基本的にダンベルさえあれば簡単にトレーニングできる種目です。
一般的に重さが固定されている5kgや10kgのダンベルでも問題ありませんが、自宅でトレーニングを行う場合は可変式のダンベルでも良いでしょう。
重さが固定されていると、筋力が上がってきた際にいつもの重量では物足りなくなってしまいます。
可変式であれば、自分のレベルに合わせて重さが変えられるので、筋力が上がってきても対応できるメリットがあります。
また、ベンチ台もあるとより多くの種目ができるようになるため、自宅でのトレーニングを習慣化したい方にはマンネリ化の防止におすすめです。
ベンチの使い方や選び方については以下の記事で紹介していますので、参考にしてください。
»アジャスタブルベンチの使い方15選|自宅でできるおすすめのトレーニング種目
ダンベルリバースフライのやり方
ダンベルリバースフライで鍛えられる部位と必要な器具を理解できたら、次はトレーニング方法の理解を深めましょう。
正しいトレーニング方法の理解は、筋トレの効果を最大限発揮させるとともに、ケガの防止にも繋がります。
初心者にとって背中のトレーニングは、腕や胸などのトレーニングと比較すると難しい傾向にあります。
正しい方法を理解しないまま筋トレを進めても、背中以外の部位に効いてしまうこともあるでしょう。
本章で動作について正しく理解し、狙った部位に効かせられるようにしましょう。
スタート時の姿勢
まずは両手にダンベルを持ち、足を肩幅程度に開いて立ちます。
気をつけの姿勢から両膝を軽く曲げ、上半身を前傾させましょう。なお、両膝を曲げる際は、つま先より前に膝を出さないよう意識して曲げてください。
前傾姿勢を取る際はお尻を突き出して背中を反らせ、猫背にならないように胸を張りながら前傾になるのがポイントです。
また、前傾姿勢の際はダンベルを持った腕は下に垂らしておきましょう。目線はやや上を見ると動作が行いやすいです。
ここまでの状態で、スタートの姿勢は完成です。
動作
スタート時の姿勢から、ダンベルを肩の位置まで引き上げてください。
ダンベルを引き上げる際は、肩甲骨を寄せる意識で上げると良いでしょう。肩の位置までダンベルを上げ、肩甲骨を寄せきったら、ゆっくりと元の位置に戻します。
ここまでの動作を繰り返し行うのが、ダンベルリバースフライのやり方です。
始めは重量を上げるよりも、正しい動作でゆっくりトレーニングを行うことをおすすめします。
正しい動作を覚える前に重量を上げようとすると、フォームが崩れて背中に効かせられなくなるデメリットがあります。
きちんと背中の筋肉を脳内でイメージしながら、正しい姿勢でゆっくりダンベルを上げることを意識しましょう。
ダンベルリバースフライのポイント
本章では、ダンベルリバースフライの効果を最大限発揮させるために意識すべき3つのポイントを解説します。
主なポイントは、正しい姿勢と呼吸法で、動作はゆっくりと行うことです。
意識することは単純ですが、重量を扱う筋トレの場合、ダンベルを上げることに意識が集中すると他の動作がおろそかになりがちです。
特に初心者の場合は、姿勢や呼吸を覚えるまでに時間がかかるため、身体が覚えるまでゆっくりした動作で取り組むようにしましょう。
ポイントその1:ゆっくり呼吸する
呼吸のコツは、ダンベルを持ち上げるときにゆっくりと息を吐き、スタート位置に戻すときはゆっくり吸うことです。
ダンベルを上げることに集中しすぎると呼吸が乱れてしまうので、注意しましょう。
正しい呼吸法を身につけることは、脂肪燃焼の効果を高めることにも繋がります。エネルギーの消費量は、呼吸によって取り込んだ酸素の量に比例します。
トレーニング中に深い呼吸を意識することでより多くの酸素を取り込めるので、高負荷のトレーニングにも耐えられるようになり、結果的に多くのエネルギーを消費できるでしょう。
また、呼吸が乱れてしまうと血圧が上昇し、血管に大きな負担をかけてしまいます。特に注意したいのが、トレーニング中に呼吸を止めてしまうことです。
高重量を扱う際は、呼吸を止めてダンベルを持ち上げようとする方も少なくないでしょう.
しかし、呼吸が止まると体内に十分な酸素が供給できず、酸欠などの症状を引き起こしてしまいます。
トレーニング中に酸欠になると、立ちくらみの原因にもなるため非常に危険です。
筋トレの際はしっかりと呼吸を行って血管への負担を減らし、効果を最大化させましょう。
ポイントその2:姿勢を保つ
動作中は、姿勢を保つことが大切です。
ダンベルリバースフライは常に前傾の姿勢を取るため、膝を曲げすぎないよう注意しましょう。
膝を曲げすぎてしまうと、膝に過度の負荷がかかってしまうため、ケガの原因にもなります。つま先よりも曲げないことを意識してトレーニングを行いましょう。
また、ダンベルを上げる際は肘を動かしすぎないよう意識してください。動作時に肘を動かしすぎると、背中以外の部位に負荷がかかってしまうため、効率良く背中を鍛えることが難しくなります。
背中をピンポイントに狙って鍛えるためにも、肘は動かしすぎないよう注意しましょう。
ポイントその3:ダンベルはゆっくり下げる
ダンベルを肩の位置から下げる際は、ゆっくりと下げるよう心がけましょう。
ダンベルリバースフライは、ダンベルを上げるときだけでなく、下げるときにも負荷がかかっています。
ダンベルを素早く元の位置まで戻してしまうと、下げるときにも背中にかかるべき負荷が抜けてしまうため、効果が半減してしまうでしょう。
回数を重ねると背中に疲労が蓄積するため、ついダンベルを勢い良く戻してしまいがちです。しかし、疲れているときこそフォームを意識して、負荷をかけてゆっくり戻すことで筋トレの効果が最大化します。
ダンベルを下げるまでがトレーニングであることを忘れず、ゆっくりした動作を意識しましょう。
ダンベルリバースフライの回数や重さの目安
本章では、ダンベルリバースフライで扱うべき重さの目安と、回数について解説します。
筋トレで扱う重さは熟練度によっても変わり、また回数は筋トレの目的によって変える必要があります。
特に筋トレを始めたての頃は、無理なくできる範囲でトレーニングを行ってください。
無理をして高重量を扱ってしまうとケガの原因にもなるため、焦らず徐々に回数や重量を上げていきましょう。
回数の目安
1セットあたりの回数の目安は、筋トレの目的によって異なります。
筋肉を大きくしたい場合の1セットあたりの回数は、8~12回が目安です。同じ重量で8~12回以上の回数がこなせるようになったら、さらに上の重量を扱うことで筋肥大を狙います。
また、ダイエットが目的の場合は12~15回が目安です。筋肥大を目的とする場合よりも重量を落とし、回数を増やすことで脂肪燃焼を促します。
重量の目安
初心者の場合は、重量は片手3~5kgが目安です。
そもそもダンベルリバースフライは高重量を扱いにくい種目であるため、重量よりも正しいフォームで行うことを重視すると良いでしょう。
初心者はダンベルを扱いつつフォームも意識しなければならないため、始めたての頃は低重量でも十分トレーニング可能です。
フォームを覚え、トレーニングにも慣れてきたら、片手で5~10kgにステップアップできるでしょう。ただ、重量を上げる際は負荷も増えるため、フォームが崩れやすくなります。
重量を上げてフォームが意識しにくくなる場合は、1kgごとに上げてみるなど、小刻みに調整して最適な重量を見つけましょう。
セット数の目安
トレーニングは、3セットを目安にすると良いでしょう。
初心者はトレーニングに慣れていないため、1セットで筋肉を限界まで追い込むのは難しいです。
同じ種目を複数回行うことで筋肉を追い込みやすくなるので、初心者でも効果的なトレーニングができます。
トレーニングに慣れてきたら、セット数を増やしてみるのもおすすめです。
ポイントとして、セットの間にはインターバル(休息時間)を設けると良いでしょう。
1セットが終わっていきなり2セット目に入ってしまうと、疲労が溜まったままの状態になるため、フォームや呼吸の乱れに繋がります。
フォームや呼吸が正しく維持できないと効果的なトレーニングにはならないため、セット間にはしっかりとインターバルを設け、各セットで力を発揮できるようにしましょう。なお、インターバルは1〜2分が目安です。
ダンベルリバースフライの効果
ダンベルリバースフライは筋力向上以外にも、姿勢を良くしたり、こりの改善になったりする種目です。
背中の筋肉を大きくしたい方だけでなく、普段の姿勢が気になる方や、こりがひどい方にもおすすめできます。
ダンベルリバースフライは、筋トレを通して普段の生活を良くしたい方にはぴったりの種目なので、本章で理解を深めておきましょう。
身体が大きく見える
ダンベルリバースフライで背中を鍛えると、身体が大きく見える効果があります。
ダンベルリバースフライで鍛えられる広背筋は、背中の大部分を占めており、背中の中心から脇腹にかけてを覆う筋肉です。
背中の筋肉を鍛えると広く分厚くなるため、上半身が大きく見える効果をもたらしてくれます。肩幅も広くなるためガッチリした見た目になり、外見だけで鍛えていると分かるようなシルエットになります。
肩幅は広くウエストが細い、いわゆる「逆三角形」を目指したい方は、ダンベルリバースフライで広背筋を鍛えると良いでしょう。
また、広背筋は身体の中でも大きな筋肉なので、鍛えることで基礎代謝の向上にもなります。
基礎代謝は簡単に言うと、何もしなくても消費するエネルギーのことです。基礎代謝が上がることは1日の消費エネルギーが増えることを指すため、大きな筋肉を鍛えるほど痩せやすく太りにくい身体になります。
理想のシルエットを手に入れ、維持したい方にとっても、ダンベルリバースフライは有効です。
こりが改善する
ダンベルリバースフライには、こり改善の効果もあります。
日常生活で、首や肩にこりを感じている方も少なくないでしょう。こりの主な原因は、首や肩まわりの筋肉が固まってしまっていることです。
筋肉が固まっていると、周囲の血管を圧迫してしまい、血流が滞ってしまいます。血流が滞ると筋肉の老廃物も排出されずに溜まってしまうため、結果的に首や肩が重くなったり、痛みが発生してしまうのです。
こりを改善するためには、固まった筋肉をほぐして血流を良くし、老廃物が溜まってしまう環境を作らないことが一番です。
ダンベルリバースフライで鍛えられる僧帽筋は首まわりの筋肉で、トレーニングによって筋肉の緊張をほぐすことができ、こりの改善が期待できるでしょう。
首や肩のこりが悪化すると、日常生活に支障をきたすほどになります。ダンベルリバースフライは、今こりに悩んでいる方にもおすすめですが、将来こりに悩まないための予防にも役立つでしょう。
姿勢が改善する
ダンベルリバースフライは、姿勢改善の効果が期待できるでしょう。
悪い姿勢の例として、背中や肩まわりが丸まってしまっている猫背や、骨盤が前傾しすぎている反り腰などが挙げられます。
特に猫背は見た目にも影響を及ぼしますが、健康面にも影響する姿勢です。背骨には自律神経と呼ばれる神経が通っているため、猫背になると自律神経にまで影響を及ぼす可能性があります。
自律神経の乱れは倦怠感や不眠、めまいなどの症状を引き起こすリスクがあるため、猫背は早急に改善すべきでしょう。
猫背の主な原因は巻き肩といわれており、左右の肩甲骨が前方に丸まってしまっている状態です。
巻き肩は肩まわりの筋肉をほぐすことで改善できるため、肩まわりや肩甲骨を意識した動きであるダンベルリバースフライが有効です。
ダンベルリバースフライを行う際の注意点
本章では、ダンベルリバースフライを自宅で行う際の注意点を解説します。
筋トレは気軽に行えるため習慣化もしやすいですが、自宅で行う際はいくつかのポイントがあります。筋トレを行う部屋の環境構築はもちろん、重いダンベルを扱うため騒音の対策も必要でしょう。
また、筋トレは身体に負荷をかける運動になるため、準備運動も欠かせません。
自分に合った筋トレの環境を構築して気持ち良くトレーニングするために、ポイントを事前に押さえておきましょう。
注意点その1:ダンベルの落下対策をする
自宅でダンベルリバースフライを行う際は、落下対策にマットを使用すると良いでしょう。
筋トレで使うダンベルは、軽いものでは3~5kg程度ですが、落としてしまった際の衝撃音は大きいでしょう。マンションの場合は近隣の方に迷惑がかかるリスクがあるため、注意が必要です。
また、重量のあるダンベルを床に落としてしまうと傷がついてしまうため、賃貸の場合は退去時に費用がかかるリスクもあります。
賃貸物件やマンションなど、騒音や傷の対策をすべき場合はマットを敷いて対策をしましょう。
ジム用のゴムマットには1m四方のものや、ジョイントマットといった複数のマットを組み合わせて使用できるものもあります。
ウチノジムでは、自宅で使用できるマットが購入できます。1m四方のゴムマットからジョイントマットまで用意がありますので、自宅でトレーニングを始める方はウチノジムでマットを探してみましょう。
注意点その2:自分に合ったダンベルを選ぶ
自宅で筋トレを行う際は、自分に合ったダンベルを用意しましょう。
ダンベルの種類は主に2つで、重量が決まっているものと、重さを自由に変更できる可変式のものがあります。
自分が使うべき重さが明確に分かっていれば、決まった重量のダンベルを用いるのが良いでしょう。
ただ、初心者の場合はトレーニングの過程でフォームに慣れてくると、重量が上がりやすい傾向にあります。そのため、重さの決まったダンベルを使用していると、重量が上がるたびにダンベルを買い直す必要があるでしょう。
費用面で現実的とは言えないため、初心者は可変式のアジャスタブルダンベルを用いるのも1つの手段です。アジャスタブルダンベルは重さを自由に変更できるため、重量が上がってもダンベルを買い直す必要がありません。
ウチノジムでは、重さが決まっているウレタンダンベルからアジャスタブルダンベルまで、様々なダンベルを選べます。まだダンベルを用意していない方や、自分に合ったダンベルを持っていない方は、ウチノジムでダンベルを選びましょう。
注意点その3:いきなりセットに入らない
筋トレを始める際は、いきなりセットに入らないよう注意しましょう。
運動前に準備をせず、重いダンベルを持ってトレーニングを始めることはケガの原因になります。一度ケガをしてしまうと長期間運動ができなくなるリスクもあるため、必ずストレッチなどで身体をほぐしてから筋トレを行うよう心がけましょう。
ストレッチは主に「動的ストレッチ」と「静的ストレッチ」の2つに分かれます。
動的ストレッチは筋肉や関節の柔軟性を高め、ケガのリスクを低減させる効果があるため、筋トレ前には動的ストレッチを行うと良いでしょう。
ダンベルリバースフライは肩甲骨まわりを頻繁に動かすため、肩回しのストレッチがおすすめです。
肩回しのストレッチは以下の手順で行います。
- 肩幅程度に足を開く
- 肘を軽く曲げ、手を肩付近に置く
- 体幹を意識しつつ、肘で円を描くようにしながら回す
動的ストレッチは、身体を大きく動かすことで筋肉が収縮し、柔軟性を高めることに繋がります。肩回しのストレッチをする際も、肩から大きく肘を回すよう心がけましょう。
ダンベルリバースフライで背中の筋肉を効率よく鍛えよう
ダンベルリバースフライは広背筋や僧帽筋、菱形筋などの背中の筋肉を鍛えるのにおすすめのトレーニング方法です。
ダンベルさえあれば気軽にトレーニングできるので、自宅で継続的にトレーニングしたい方は背中のメイン種目として取り入れてみてはいかがでしょうか。
なお、初心者の場合は重量よりもフォームと呼吸を意識することが成長への近道となります。
重量が上がらないことに焦らず、背中の筋肉をイメージしてゆっくり動作するようにしましょう。
また、自宅でトレーニングをする際はダンベルの用意はもちろん、騒音や傷の対策のためにマットの用意が望ましいです。
ウチノジムでは自宅での筋トレに役立つ器具を数多く展開していますので、自宅で筋トレを始める際はぜひチェックしてみてください。