トレーニングマシンメーカー一覧【日本国内版】
本記事では、日本のジムで利用されている業務用トレーニングマシンメーカーについて一覧形式でご紹介します。『業務用』とは、商業ジム、公共施設、オリンピックセンターなどで使用されることを前提として作られ、安全性や耐久性などの観点から高い信頼性をもつ製品を指します。
ハイエンドからローエンドまで現在は様々なメーカーが国内でも販売されていますが、いずれのメーカーも製品によって得意分野があります。本記事を通じて各メーカーの特徴をご紹介しますので、ぜひ製品選びにお役立ていただければと思います。
なおフリーウェイト器具メーカーについては別記事にて紹介いたしますので、本記事では割愛します。
トレーニングマシンメーカー一覧
トレーニングマシンメーカー一覧その1「Panatta(パナッタ)」
Panatta(パナッタ)はイタリア発のトレーニングマシンメーカーで、国内では弊社ウチノジムが国内唯一の正規販売店となっています。
製品は全てイタリアの自社工場で製造され、世界にある90以上の販売店を通じて製品を提供しています。日本国内への展開も本格的にスタートし、2023年以降、パナッタマシンがメインの大型ジムが多数オープン予定です。
バイオメカニクスに基づいた独自のマシン設計とエレガントなデザインが特徴で、現在は300種類以上のフィットネスマシンを販売しています。ビッグラミーやウィリアムボナックなどの世界的に有名なボディビルダーがアンバサダーを務めるなど、そのマシンのクオリティは世界中のトレーニーに認められています。
パナッタはMONOLITH、FITEVO、SEC、FREEWEIGHT SPECIAL、FREEWEIGHT HPの5つのストレングスマシンシリーズを展開しています。業務用でありながら、グレードによっては20万円〜とリーズナブルなマシンも揃えており、予算に合わせて選ぶことができます。
トレーニングマシンメーカー一覧その2「Cybex(サイベックス)」
https://www.lifefitness.com/ より引用
Cybex(サイベックス)は医療機器メーカーを出自とするウエイトトレーニングマシンメーカーです。 医療施設にも多くの製品を提供している彼らの特色の一つが、身体に障害のある人でもトレーニングを行えるトレーニングマシンの開発を行っていることです。
商品ラインナップのPRESTIGE TOTAL ACCESSシリーズは、車いすユーザーが車いすから降りずにそのままトレーニングを行えるという特徴をもっており、身体的ハンデがあっても気軽にフィットネスに参加できるという素晴らしい特徴を持っています。勿論、シートの移動により健常者も使用することができます。
また彼らは生体力学の分野に強く、トレッドミル、ストレングスマシンのいずれにおいても、関節の負担の少ない機材を作成していることで知られています。 ダンベル、バーベル、プレート以外の全てのフィットネスクラブに必要な商品を作成しており、ウェイトスタックマシンとトレッドミルが得意なメーカーになります。
トレーニングマシンメーカー一覧その3「Life Fitness(ライフフィットネス)」
https://www.lifefitness.com/ より引用Life Fitness(ライフフィットネス)は、フィットネス業界最大規模のメーカーで、エニタイムフィットネスを中心に導入されているブランドです。
ハイエンドブランドであるHammer Strength(ハンマーストレングス)がプレートロードマシンを開発したことで知られており、多くのボディビルディング系競技者やアスリート達に愛されています。
ウェイトスタックマシンは、カムとケーブル等を介してウェイトを上げ下げするため、それらの機構に負荷が分散されますが、プレートロードマシンはウェイトを対象筋で直接動作させるため、負荷が抜けにくくなっています。
他社のメーカーも様々なプレートロードマシンの開発をしていますが、ハンマーストレングスは未だ根強いファンが多い人気ブランドです。
トレーニングマシンメーカー一覧その4「Precor(プリコー)」
https://www.precor.com/ より引用
Precor(プリコー)はカーディオの分野において有名なメーカーで、こちらもエニタイムフィットネスを中心とした大手ジムチェーンで導入されています。
プリコーの功績の一つにクロストレーナーの開発があります。クロストレーナーは、ペダルが自然な歩行軌道である楕円形の動きを再現するもので、ランニングマシンに比べて関節に対する負荷が少ないとされおり、体力がない方や、歩行に支障のある方でも有酸素運動を行うことが可能です。
またプリコーではResolute Strength、Discovery、Vitarity、Icarian Strength(アイカリアンストレングス)という4つのシリーズのストレングスマシンの販売も行っています。
Vitarityシリーズのマシンは一般的な欧米サイズのマシンと比較するとコンパクトな設計で、スペースの狭い日本のジムでも導入しやすいシリーズです。
トレーニングマシンメーカー一覧その5「Prime Fitness(プライムフィットネス)」
https://www.primefitnessusa.com/ より引用
Prime Fitness(プライムフィットネス)は米国発のトレーニングマシンメーカーで、トレーニング上級者からも評価の高いブランドです。国内ではTHINKフィットネス社が販売を行なっています。
プライムフィットネスが開発したSMART STRENGTHテクノロジーは、可動域の中で最適な負荷曲線(可変抵抗)を生み出せるよう設計されていて、負荷曲線のピークポイントを自在に変えることを可能にしました。
またPRODIGY RACKSというハイロープーリーを搭載したマルチファンクショナルラックも有名です。
トレーニングマシンメーカー一覧その6「Atlantis(アトランティス)」
https://atlantisstrength.com/ より引用Atlantis(アトランティス)はカナダ発のトレーニングマシンメーカーです。国内には販売店がないため日本人には馴染みのないメーカーですが、世界65カ国で利用されるワールドワイドなブランドです。
250種類以上のトレーニングマシン・器具を揃えており、シーテッドラテラルレイズ、バイキングプレス、アームの高さ調節が可能なベンチプレスマシンなどのユニークなマシンも販売しています。
今後日本への展開が期待されるマシンメーカーです。
トレーニングマシンメーカー一覧その7「Nautilus(ノーチラス)」
https://corehandf.com/ より引用
Nautilus(ノーチラス)は最も古い歴史を持つウエイトトレーニングマシンメーカーの一つで、国内ではThinkフィットネス社が取り扱っています。
ノーチラスは、当時としては革新的な構造であるノーチラスカムを開発し、トレーニングマシン業界に大きな影響を与えたことで有名です。
ノーチラスカムはオウムガイの形状をしたカムであり、動作範囲による負荷の変動をその形状により変化させることができます。この機構を採用することにより、常に対象筋に対する負荷が抜けにくいトレーニングマシンを作り上げました。
ノーチラスカム以外にも、マシンの負荷を最適化するいくつかの機構を発明しており、現在の市場においてもコアなボディビルファンに人気のメーカーになります。
トレーニングマシンメーカー一覧その8「HOIST Fitness(ホイストフィットネス)」
https://www.hoistfitness.com/ より引用
HOIST Fitness(ホイストフィットネス)は米国発のトレーニングマシンメーカーで、家庭用から業務用まで幅広く取り扱っています。国内ではワイズフィットネス社が販売を行なっています。
ホイストは80以上もの特許を取得し、他のメーカーにはないユニークなマシンを開発しています。中でもROC-ITシリーズは、アームの動きに合わせて利用者のポジションを調整するROXテクノロジーという機能を搭載しており、マシントレーニングの安定性も持ちながら自由な関節動作を実現しています。
トレーニングマシンメーカー一覧その9「Arsenal Strength(アーセナルストレングス)」
https://www.myarsenalstrength.com/ より引用
Arsenal Strength(アーセナルストレングス)は米国発のストレングスマシンメーカーです。2015年設立の若いメーカーではありますが、デザイン・機能に優れており、本格派のトレーニングマシンメーカーとして認知されています。
ボディビル界のレジェンドであるフレックスルイス氏のジムにてアーセナルストレングスが採用されたこともあり、アメリカを中心とした大型ジムでの導入が進んでいます。
一方でマシンの錆や塗装の剥がれ、欠品などが頻繁に発生し、加えて顧客対応にも難があることからトラブルの多いメーカーでもあります。
トレーニングマシンメーカー一覧その10「TechnoGym(テクノジム)」
https://www.technogym.com/ より引用
TechnoGym(テクノジム)はイタリア発のトレーニングマシンメーカーで、オリンピック・パラリンピックで20年以上もスポンサーを務めるなど、世界的なフィットネスブランドです。
テクノジムではMywellnessというサービスを提供しており、それはスマートフォン等のアプリケーションを利用したトレーニングサポートです。 日常の活動量や身体データ、達成したい身体の状態などをアプリに記録し、それに基づいてトレーナーがメニューを作成してくれます。
加えてTechnoGymのトレーニングマシン、トレッドミルがアプリと連動しており、日々の運動量をスコア化することで自身のフィットネスの達成度を可視化し、モチベーションを高めるというサービスになっているようです。
トレーニングマシンメーカー一覧その11「Matrix(マトリックス)」
https://www.matrixfitness.com/ より引用
Matrix(マトリックス)は台湾発のフィットネスマシンメーカーで、カーディオの分野で業務用、家庭用ともに有名なブランドの一つです。国内ではジョンソンヘルステックジャパン社が販売を行なっており、ジョイフィットなどを中心に導入されています。
また新たにドイツのフィットネス機器メーカーのEGYMとの販売代理店契約を締結し、2023年から販売を開始予定となっています。
カーディオ以外にもウェイトスタックマシン、プレートロードマシン、パワーラックなどのフィットネスクラブに必要な機材を販売しています。
トレーニングマシンメーカー一覧その12「TuffStuff(タフスタッフ)」
https://www.tuffstuffitness.com/ より引用
TuffStuff(タフスタッフ)は米国発のトレーニングマシンメーカーで、国内ではTHINKフィットネス社が販売しています。
ここ数年でホームジム市場が大きくなり、多くの選択肢が増えましたが、5年ほど前の本格ホームジム向け製品と言えばタフスタッフ一強でした。
大型ジムなどでの導入は少ないものの、パワーラックやスミスマシンはライト層向けのパーソナルジムで重宝されています。
トレーニングマシンメーカー一覧その13「鍛錬(タンレン)」
http://reaction-resistance.com/ より引用
鍛錬(タンレン)は滋賀県に本社を構える日本のトレーニングマシンメーカーです。他にはないユニークなマシンを多数揃えており、日本のボディビルダーやフィジーカーからも支持されているブランドです。
マシンはコンパクトな設計で、パーソナルジムなどの比較的スペースが限られたジムでも導入しやすくなっています。
マッスルライン、イージーマッスルライン、コンディショニングラインと目的別にシリーズが分かれています。
トレーニングマシンメーカー一覧その14「Intenza Fitness(インテンザフィットネス)」
https://www.intenzafitness.com/ より引用
Intenza Fitness(インテンザフィットネス)は台湾発のカーディオマシンメーカーで、ウチノジムでも販売を行なっています。
元々、大手カーディオブランドのOEM製造を行なっていたことからマシンの品質は非常に高く、デザインもスタイリッシュです。それでいて価格帯もリーズナブルなことから、最近は大手ジムチェーンでも導入が進んでいます。
インテンザフィットネスはステアクライマーが有名で、Smart Stepという階段の段差の高さ調整ができる機能を開発しました。
トレーニングマシンメーカー一覧その15「DRAX(デュラックス)」
https://draxfit.eu/ より引用
DRAX(デュラックス)は韓国発のトレーニングマシンメーカーで、DRAX JAPAN 株式会社が販売を行なっています。
デュラックスはトレッドミルが有名で、自動でスピード調整をするSpeed Sync Systemを発明しました。
業務用マシンメーカーながら欧米メーカーと比べると安価であることから、国内でも導入の進んでいるブランドです。
トレーニングマシンメーカー一覧その16「STAR TRAC(スタートラック)」
https://corehandf.com より引用
STAR TRAC(スタートラック)は米国のCore Health & Fitnessがもつカーディオブランドで、国内ではプロアバンセ社が販売を行なっています。
ハイエンド向けの業務用カーディオと比較するとやや価格は抑えめですが、購入後もプロアバンセの手厚いサポートを受けられるため、商業用としても安心して導入することができます。
終わりに
今回は日本国内で使用されているトレーニングマシンメーカーについて一覧形式でご紹介させていただきました。本記事では有名メーカーを中心にご紹介しましたが、こちらに掲載されていない中国OEMのマシンや、新興のフィットネスブランドもまだまだあります。
ジムの新規開業にあたりマシン選定でお悩みの際は、お問合せフォーム、あるいは下記のチャットからお気軽にご相談ください。