【プロが厳選】おすすめバーベル8選|選ぶ時のポイント9つ
「バーベルの購入を考えているけど、どれを買えば良いのだろう」
「自宅でトレーニングをしたいけど、どのバーベルがおすすめ?」
バーベルの購入をしたいと探してみると、多くのメーカーから数多くの種類が販売されているので、どれを購入したら良いかわからないと、悩む人も多いでしょう。
当サイトがおすすめするバーベルは、以下のとおりです。
【当サイト厳選】おすすめバーベル
おすすめ 使用目的 |
メーカー | 商品名 | 価格 |
BIG3を中心とした トレーニング |
REP Fitness | 32,900円(税込) | |
REP Fitness | 51,800円(税込) | ||
商業ジム |
REP Fitness | 57,300円(税込) | |
IVANKO | 63,800円(税込) | ||
パワーリフティング 競技者 |
REP Fitness | 51,800円(税込) | |
ELEIKO | 196,100円(税込) | ||
ウェイトリフティング 競技者 |
REP Fitness | 29,900円(税込) | |
ELEIKO | 213,100円(税込) |
そもそもバーベルとは、ウェイトリフティングやパワーリフティングの競技で使われる「重り」のことで、バーの部分であるシャフトと、ウェイトの部分であるプレートに分けられます。
一般的にバー部分であるシャフトを「バーベル」と呼び、プレートを「バーベルプレート」と呼びます。
上記の競技以外でも、ウェイトトレーニング(筋トレ)でも多く使われ、最近では自宅にバーベルを置きトレーニングをする人も増えています。
バーベルを購入する時は、使用目的やトレーニングの種類によって選ぶことが重要です。
「値段」や「口コミ」だけを重視して購入すると、使い勝手が悪くやりたいトレーニングができ無かったり、長く利用できなかったりする可能性があります。
そこでこの記事では、バーベルの選び方を詳しく解説し、バーベルを選ぶ時のチェックポイントをお伝えします。それを踏まえた上で、当サイトがおすすめするバーベルを厳選して紹介します。
この記事のポイント |
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この記事を最後まで読み進めて頂くと、使用目的に合わせて自分にあったバーベルの選び方とおすすめ商品が分かります。
これからバーベルの購入を検討している人は、ぜひ参考にして下さい。
1.【使用目的別】バーベルの推奨スペックはこれ!
冒頭でもお伝えしたとおり、バーベルを選ぶ時は使用目的やトレーニング種目によって選ぶことが重要です。
使用目的別のバーベルの選び方は以下のとおりです。
【使用目的別バーベルの推奨スペック】
スペック | パワーリフティング BIG3中心 |
ウェイト リフティング |
多目的 |
シャフト径 | 29㎜ | 28㎜ | 28.5㎜ |
ローレット(ナーリング) | マウンテン型 | ボルケーノ型 ヒル型 |
ボルケーノ型 ヒル型 |
シャフトマーク位置 | 81cmライン | 91cmライン | 両方にマークがついたもの |
スリーブの回転機構 | ブッシング | ニードルベアリング | ブッシング |
バーベルを選ぶ時は、上記の表を参考に使用目的やトレーニング種目に合わせて、必要なスペックを確認していきましょう。
ここでは、使用目的別の必要スペックについて詳しく解説します。
推奨スペックに合わせて、当サイトがおすすめのバーベルは3章で紹介します。おすすめ商品が先にしりたい人は、使用目的別のリンクより商品をご覧ください。
1-1.パワーリフティング・BIG3中心のトレーニングをする場合
パワーリフティングやBIG3中心のトレーニングをする場合は、以下のスペックのバーベルを選ぶことがおすすめです。
【パワーリフティング・BIG3中心のトレーニング|バーベル推奨スペック】
スペック | パワーリフティング BIG3中心 |
シャフト径 | 29㎜ |
ローレット(ナーリング) | マウンテン型 |
シャフトマーク位置 | 81cmライン |
スリーブの回転機構 | ブッシング |
パワーリフティング競技では、IPF(国際パワーリフティング連名)が定めるパワーリフティング競技用バーベルの規定があります。
IPFが定めるバーベルの規定では、主にシャフト径・シャフトマーク位置が決まっています。
スペックの詳細については、2章で詳しく解説をしますが、ウェイトリフティング競技のトレーニング用でバーベルをお探しであれば、IPF規定のものを選ぶことが重要です。
また、筋トレBIG3(スクワット・ベンチプレス・デッドリフト)の3種目を高重量で行う人にとっても、IPF規定のスペックのバーベルがおすすめです。
このスペックであれば、スクワットやベンチプレスのトレーニングを行う時に、シャフトの端が振れにくいため余計な負荷がかからず、グリップ力も高いため安全にトレーニングを行うことができます。
1-2.ウェイトリフティングをする場合
ウェイトリフティングのトレーニングとしてバーベル購入を検討している場合は、下記のスペックを選ぶようにしましょう。
【ウェイトリフティングのトレーニング|推奨スペック】
スペック | ウェイトリフティング |
シャフト径 | 28㎜ |
ローレット(ナーリング) | ボルケーノ型 ヒル型 |
シャフトマーク位置 | 91cmライン |
スリーブの回転機構 | ニードルベアリング |
ウェイトリフティング競技では、IWF(国際ウェイトリフティング連名)が定めるウェイトリフティング競技用バーベルの規定があります。
IWFが定めるバーベルの規定は、主にシャフト径・シャフトマーク位置が決まっています。
スペックの詳細については2章で詳しく解説しますが、ウェイトリフティング競技のトレーニング用でバーベルの購入をするのであれば、IWF規定のバーベルを選ぶことが重要です。
このスペックであれば、バーベルのしなりが大きくなり、クリーンやスナッチを行う際にグリップ部分が床から少し離れ、引き上げやすくなります。
そのため、ウェイトリフティング競技者はもちろんですが、クリーンやスナッチといったウェイトリフティング種目をトレーニングに取り入れる方は、このスペックがおすすめです。
1-3.商業ジムなど多目的に利用する場合
商業ジムなどで導入するようにバーベルをお探しの場合は、どんなトレーニングでも多目的に対応できるバーベルがおすすめです。
以下のスペックを参考に選んでください。
スペック | 多目的 |
シャフト径 | 28.5㎜ |
ローレット(ナーリング) | ボルケーノ型 ヒル型 |
シャフトマーク位置 | 両方にマークがついたもの |
スリーブの回転機構 | ブッシング |
上記のスペックであれば、パワーリフティング系の種目でもウェイトリフティング系の種目でも、快適に行えるようになります。
そのため、利用者によってトレーニング目的が違う商業ジムや学校施設といった場所にバーベルを導入する場合や、筋トレ初心者でトレーニング種目が定まっていない人におすすめです。
スペックの詳しい詳細については2章で解説しますので、そちらでしっかり確認していきましょう。
2.バーベルを選ぶ時のチェックポイント9つ
使用目的に合わせた推奨スペックについて解説をしましたが、バーベルを選ぶ時は以下の9つについてもしっかりチェックしていきましょう。
【バーベルを選ぶ時のチェックポイント】
(1)バーベルの種類 (2)シャフト径 (3)ローレット(ナーリング) (4)シャフトマーク位置 (5)スリーブの回転機構 (6)スリーブのスタイル (7)スリーブの表面処理 (8)シャフトの表面処理 (9)引張強度 |
バーベルをショッピングサイトなどで検索してみると、数多くのメーカーや商品が出てきてどれを選んでいいかわからないという人も多いです。
「値段が安いから」「口コミ」が良いからという理由で購入してしまうと、自分には合わず失敗するケースも多々あります。
そのようなことにならないために、チェックポイントをしっかり把握した上で、自分にあったバーベルを選びましょう。
ひとつずつ詳しく解説します。
2-1.(1)バーベルの種類
バーベルの種類には、大きく分けて以下の2種類があります。以下の表のとおり、それぞれ違いがあります。
【バーベルの種類と違い】
オリンピックシャフト | スタンダードシャフト | |
シャフト径 | 28~29㎜ | 28㎜ |
スリーブ径 | 50㎜ | 28㎜ |
長さ | 220㎝(女性用は200㎝) | 短めのものが多い |
重さ | 20㎏(女性用は15㎏) | 10㎏前後 |
価格 | 数万円~十数万円 | 安価のものが多い |
おすすめの人 | 本格的なトレーニング・高重量を扱う人 | 高重量を扱わない・価格を安くしたい人 |
それぞれの違いを把握し、自分にあったバーベルの種類を選んでいきましょう。
ひとつずつ詳しく解説します。
2-1-1.オリンピックシャフト
オリンピックシャフトは、ウェイトリフティング競技やパワーリフティング競技で使用されるバーベルを指しますが、一般的な商業ジムに置かれているバーベルも全てオリンピックシャフトです。
オリンピックシャフトは、一般的に以下の仕様のバーベルのことを指します。
【オリンピックシャフトのスペック】
オリンピックシャフト | |
シャフト径 | 28~29㎜ |
スリーブ径 | 50㎜ |
長さ | 220㎝(女性用は200㎝) |
重さ | 20㎏(女性用は15㎏) |
価格 | 数万円~十数万円 |
おすすめの人 | 本格的なトレーニング・高重量を扱う人 |
重さが20㎏(女性用は15㎏)で統一されているため、プレートをつけた時の重量の計算に困ることがありません。
また、バーベルプレートをつける部分をスリーブと言いますが、オリンピックシャフトのスリーブ径は50㎜と決まっており、下記のような回転機構があります。
回転機構については、「2-5.(5)スリーブの回転機構」で詳しく解説しますが、回転機構があることで、バーベルを持ち上げた時に安定し、ウェイトリフティングではウェイトを正確にコントロールすることができます。
そのため、本格的なトレーニングを行いたい人や高重量を扱ったトレーニングを考えている人は、オリンピックシャフトを選ぶようにしましょう。
2-1-2.スタンダードシャフト
スタンダードシャフトは、オリンピックシャフトに比べるシャフトが細く、プレートをつけるスリーブ部分も細くなっています。
スタンダードシャフトの一般的な特徴は、以下のとおりです。
【スタンダードシャフトのスペック】
スタンダードシャフト | |
シャフト径 | 28㎜ |
スリーブ径 | 28㎜ |
長さ | 短めのものが多い |
重さ | 10㎏前後 |
価格 | 安価のものが多い |
おすすめの人 | 高重量を扱わない・価格を安くしたい人 |
スタンダードシャフトは、細くて軽い特徴があり、強度が低いものが多くなっています。
そのため、トレーニング初心者であまり高重量を扱わないという人にはおすすめです。
価格もオリンピックシャフトと比べると安価で購入することができます。
ただし、スタンダードシャフトには28㎜径のプレートしか取り付けられないため、注意が必要です。
販売されているバーベルプレートは、オリンピックシャフトを使う事を前提にした商品が多く、スタンダードシャフトに合わない場合があります。
また、シャフトの長さも短くなるため、パワーラックによっては使用が出来ないケースもあるので、購入する際は十分に確認するようにしましょう。
2-2.(2)シャフト径
バーベルを選ぶ時は、シャフト径についてもしっかりチェックをしましょう。
シャフト径とは、以下の図のとおりシャフト部分の直径の大きさのことを指します。
トレーニング用途によって、おすすめのシャフト径が違いますので、下記の表を参考に選んでください。ただし、スタンダードシャフトの場合は、シャフト径28㎜のみとなります。
【シャフト径|推奨スペック】
パワーリフティング・BIG3中心 | 29㎜ |
ウェイトリフティング | 28㎜ |
多目的 | 28.5㎜ |
オリンピックシャフトの直径は、29㎜・28.5㎜・28㎜のものが一般的です。
それぞれの特徴について詳しくお伝えします。
2-2-1.29㎜|パワーリフティング・BIG3中心のトレーニングにおすすめ
29㎜は、パワーリフティング競技用のバーベルと同じ直径となります。
シャフトが硬くしなりが小さいため、スクワットやベンチプレスなどのトレーニングを行っても、シャフトの端が触れにくく余計な負荷がかかりません。
そのため、パワーリフティング競技者はもちろん、BIG3を高重量で行う人には29㎜がおすすめです。
2-2-2.28㎜|ウェイトリフティング種目のトレーニングにおすすめ
28㎜は、ウェイトリフティング競技用のバーベルと同じ直径です。
29㎜と比べると、しなりが大きくなることが特徴です。しなりが大きいと、バーベルを持ち上げた時に引き上げやすくなります。
そのため、ウェイトリフティング競技者や、クリーンやスナッチといったウェイトリフティング種目をトレーニングする方は、28㎜がおすすめです。
2-2-3.28.5㎜|多目的で色んなトレーニングをする人におすすめ
28.5㎜は、どんな種目のトレーニングでも行えるように設計された多目的バーベルです。
そのため、色んなトレーニング種目を行いたい人や、トレーニング種目が決まりきっていない初心者は28.5㎜を選ぶと良いでしょう。
2-3.(3)ローレット(ナーリング)
ローレット(ナーリング)とは、シャフトのザラザラとした加工の部分のことで、滑り止めの役割をします。
ローレット(ナーリング)は、大きくわけて「マウンテン型」「ボルケーノ型」「ヒル型」の3種類があります。
バーベルを選ぶ時は、トレーニング種目によっておすすめのローレット(ナーリング)の種類が違いますので、しっかり確認していきましょう。おすすめは、以下のとおりです。
【ローレット(ナーリング)|推奨スペック】
パワーリフティング・BIG3中心 | マウンテン型 |
ウェイトリフティング・多目的 | ボルケーノ型・ヒル型 |
それぞれの特徴を理解して自分にあったローレットを選びましょう。
2-3-1.マウンテン型
マウンテン型は凹凸が激しく滑りにくいことが特徴です。
主に、パワーリフティング向けのバーベルに採用されています。
グリップ力が非常に高いため、パワーリフティング競技者はもちろん、BIG3を高重量で行う人にはおすすめです。
グリップ力が高いからこそ、手のひらを傷つけやすいというデメリットもあるため、ウェイトリフティングや高重量を扱わない人にはおすすめできません。
2-3-2.ボルケーノ型
ボルケーノ型は、火山のような形をしており、先端が窪んでいることが特徴です。
グリップ力がありながら、マウンテン型ほど手に刺さる心配がありません。
一般的な商業ジムなどでは、ボルケーノ型を導入していることが多く、さまざまなトレーニングを行う場合におすすめです。
ウェイトリフティングや、クロスフィットでも、ボルケーノ型のバーベルが多く使用されます。
2-3-3.ヒル型
ヒル型は、凹凸が浅くほぼフラットなのが特徴です。
グリップ力においては、マウンテン型・ボルケーノ型に劣るため、パワーリフティングや高重量のBIG3を行う人にはおすすめできません。
一方、皮膚への負担が少ないため、ウェイトリフティングのテクニックトレーニングや軽い重量のエクササイズにはおすすめです。
2-4.(4)シャフトマーク位置
シャフトマーク位置とは、シャフトを握るローレット(ナーリング)部分のことを指します。
バーベルを選ぶ時は、握り幅の目安となるシャフトマーク位置もしっかり確認しましょう。トレーニング種目によっておすすめが違うため、下の表を参考にして選んでください。
【シャフトマーク位置|推奨スペック】
パワーリフティング・BIG3中心 | 81cmライン |
ウェイトリフティング | 91cmライン |
多目的 | 両方にマークがついたもの |
シャフトマーク位置は、一般的に81cm・91cmにマークがついていて、両方にマークがついたものもあります。
81cmは、パワーリフティング競技仕様で、91cmはウェイトリフティング競技仕様です。
競技者でない人は、どちらのトレーニングでもできるように、両方にマークがついたものを選ぶと良いでしょう。
2-5.(5)スリーブの回転機構
スリーブのベアリングという回転機構も確認していきましょう。
ベアリングの役割は、オリンピックシャフトのスリーブがスムーズに回転するための内部の装置です。
ベアリングがあることで、バーベルがウェイトプレートを持ち上げる際にスムーズに回転することができます。この回転機構があることで、バーベルが安定し、リフターはウェイトを正確にコントロールすることができます。
回転機構は、トレーニングの種目によっておすすめのスペックが違いますので、以下の推奨スペックを参考に、スリーブの回転機構を選んでいきましょう。
【スリーブの回転機構|推奨スペック】
パワーリフティング・BIG3中心・多目的 | ブッシング |
ウェイトリフティング | ニードルベアリング |
スリーブの回転機構の違いについては、以下の動画をご覧ください。
2-5-1.パワーリフティング・BIG3中心・多目的利用なら「ブッシング」
パワーリフティングは、動きが直線的でゆっくりとした動作のため、回転の滑らかさ不要なので、以下の画像の「ブッシング」がおすすめです。
特に、高重量のプレートを使ったトレーニングの場合は、回転が滑らかだと動作が不安定になってしまいます。
高重量を扱うトレーニングを行う人や、さまざまなトレーニングをする人は、ブッシングを選びましょう。
2-5-2.ウェイトリフティングなら「ニードルベアリング」
ウェイトリフティングのような早くダイナミックな動きが必要なトレーニングを行う場合は、以下の画像のような「ニードルベアリング」がおすすめです。
特に、高重量のプレートをつけた状態で、スナッチ、クリーン、ジャークといった動作を行う競技者は、回転が悪いと軸となるシャフト部分が手の中で回転していまい、手を痛める可能性があります。
そのため、回転のなめらかなニードルベアリングを採用したスリーブを選びましょう。
2-6.(6)スリーブのスタイル
バーベルのスリーブには、様々な種類がありますので、用途に合ったスリーブを選ぶことが大切です。
主なスリーブのスタイルは、大きく分けて以下の2つです。
【スリーブのスタイル】
スタイル |
リブ加工あり |
リブ加工なし(スムーズスリーブ) |
特徴 | ・スリーブにギザギザの加工がされている ・プレートが滑りにくくなる |
・スリーブに加工がされていない ・プレートの付け替えがしやすい |
それぞれの特徴について詳しくお伝えします。
2-6-1.スリーブスタイル「リブ加工あり」
スタイル |
リブ加工あり |
特徴 | ・スリーブにギザギザの加工がされている ・プレートが滑りにくくなる |
リブ加工とは、上の画像のとおりスリーブに入っているギザギザの加工のことです。
リブ加工がされていることで、プレートがスリーブ上で滑りにくくなることが特徴です。
特に、リブ加工ありのスリーブと、競技用バンパープレートを組み合わせると、二つの摩擦面に刻まれた溝が噛み合ってプレートがズレにくくなります。この組み合わせをすると、着脱時に独特の摩擦音や金属音が生じ、プレートがズレた際に気づきやすく安全性が高まります。
ただし、ホームジムで使用する場合は、隣人に対する騒音問題となる可能性があるので注意しましょう。
ウェイトリフティングやクロスフィット向けのバーベルには、このリブ加工がされているバーベルが多く販売されています。
2-6-2.スリーブスタイル「リブ加工なし(スムーズスリーブ)」
スタイル |
リブ加工なし(スムーズスリーブ) |
特徴 | ・スリーブに加工がされていない ・プレートの付け替えがしやすい |
リブ加工のされていないスリーブ(スムーズスリーブ)は、プレートの付け替えがしやすい特徴があります。
スリーブとプレートの摩擦音が少ないため、ホームジムでも安心して利用することが出来ます。
そのため、一般のトレーニーの方はこのタイプを選ぶことがおすすめです。
2-7.(7)スリーブの表面処理
バーベルのスリーブ部分は、プレートとの摩擦や衝突を繰り返すため、シャフト部分とは異なる特性の表面処理が求められます。
スリーブの表面処理の種類と特徴は、以下の一覧を参考にして下さい。
【スリーブの表面処理】
表面処理の種類 | 特性 | おすすめ度 |
クロムメッキ | ・金属との摩擦や衝突に強い ・滑りが良い ・プレートの着脱がしやすい |
★★★★☆ |
ステンレススチール | ・サビやコーティング剥がれの心配が無い | ★★★★★ |
亜鉛メッキ | ・金属との摩擦や衝突に強い ・滑りが良い ・耐腐食性が高く、サビに強い |
★★★☆☆ |
それぞれの特徴を理解した上で、最適なものを選びましょう。
2-7-1.クロムメッキ
クロムメッキは、金属との摩擦や衝突に強く、滑りが良い特徴があり、プレートを着脱するスリーブ部分の表面処理として最適です。
多くのバーベルがクロムメッキを採用しており、スリーブの表面処理として最もスタンダードと言えます。
どのようなトレーニングであっても、おすすめの表面処理加工です。
2-7-2.ステンレススチール
ステンレススチールは、表面にコーティングを施されておらず、近年では北米のハイエンド商品で多く採用されています。
クロムメッキ以上にサビに強く、コーティングが剥がれる心配がないため、メンテナンスが非常に楽で快適に使用ができます。
ただし、他の商品と比べると価格が高額となるがネックと言えるでしょう。
2-7-3.亜鉛メッキ
亜鉛メッキは、クロムメッキと同様に金属との摩擦や衝突に強く、滑りが良いのが特徴です。
クロムメッキほどの硬度がないため、やや摩耗が早く、経年劣化による変色もあります。
ただし、耐腐食性では、クロムメッキと強い特徴があります。
2-8.(8)シャフトの表面処理
バーベルに施されている表面加工は多種多様で、加工方法によって防錆性・耐腐食性・グリップ力などが大きく変わります。
国内で主に販売されているバーベルのシャフトの表面加工は、以下の6つに分かれます。それぞれの特徴について、一覧でご紹介します。
【シャフトの表面処理】
表面処理の種類 | 特性 | おすすめ度 |
クロムメッキ | ・防錆性、耐腐食性・耐摩耗性に優れている ・適度なグリップ力がある |
★★★★☆ |
亜鉛メッキ | ・防腐食性、摩擦力に優れている ・適度なグリップ力がある ・経年劣化による変色がある |
★★★☆☆ |
ニッケルメッキ | ・耐腐食性に優れている ・ゴールドのような光沢が美しく、変色しにくい |
★★★★☆ |
セラコート | ・耐腐食性、防錆性が高い ・色鮮やかなおしゃれなカラーが豊富 |
★★★★☆ |
ステンレススチール | ・防錆性に優れている ・グリップ力が強い ・メンテナンスが楽 |
★★★★★ |
ブラックオキサイド (黒染め) |
・被膜が非常に薄く、傷がつきやすい ・耐腐食性、防錆性は高くない |
★★★☆☆ |
加工の方法により、特徴や価格も変わってくるため、しっかり確認して最適なバーベルを選んでください。
2-8-1.クロムメッキ
クロムメッキは、美しい光沢があり、サビや摩耗に強いのが特徴です。最も多くバーベルに採用されており、バーベルコーティングのスタンダードと言えます。
特に、ウェイトリフティングの競技用シャフトは、ルール上で必ずクロムメッキが施されています。
ただし、クロムメッキには硬質クロムメッキ(ハードクロムメッキ)と、装飾クロムメッキの2種類があり、装飾クロムメッキは耐久性の低いクロムメッキが施されている商品もあるので注意しましょう。
こういった商品は、短期間のうちにサビやメッキ剥がれが発生するケースがあります。
2-8-2.亜鉛メッキ
亜鉛メッキは、耐腐食性や摩擦力の面でクロムメッキを上回り、金属メッキの中では特に良好なグリップ感を持っています。
しかし、耐摩耗性においてはクロムメッキに劣り、経年劣化による変色は避けることができません。
安価ながら防錆性が高く、シルバーだけでなく黒やゴールドなどのカラーリングがおしゃれなで人気があります。
2-8-3.ニッケルメッキ
ニッケルメッキは、耐腐食性に優れている特徴があります。
ゴールドのような少し黄色がかって光沢が美しく、変色もしにくい優れものです。
若干高価ではありますが、高級感があり良質な加工と言えます。
2-8-4.セラコート
セラコートは、メッキ(金属)とはことなり、セラミックを主成分とするコーティング剤の塗装をした加工です。
耐腐食性、防錆性ともに非常に高く、色鮮やかなカラーリングが特徴的で、数多くのメーカーからセラミックコーティングのバーベルが販売しています。
しかし、メーカーによっては表面処理が甘く、Jカップやセーフティにこすれるとすぐ剥がれてしまう商品もあるので注意しましょう。
2-8-5.ステンレススチール
ステンレススチールとは、表面処理がされていないバーベルのことです。
価格が高価ではありますが、錆びに強く、表面処理がない分グリップ力が強い特徴があります。
また、メンテナンスが楽に行えるため、商業ジムなど大勢の人が利用する場所への導入におすすめです。
2-8-6.ブラックオキサイド(黒染め)
ブラックオキサイドは、アルカリ性水溶液に対象物を浸して化学反応を起こし、金属の表面に黒色の酸化被膜を生成する処理方法です。
黒染めというと塗料で黒く染めるイメージがありますが、表面を意図的にサビさせることで、それ以上にサビを進行させないようにしています。
ブラックオキサイドは、被膜が薄いため防腐植性や防錆性はあまり高くないですが、安価に処理されてるため安く手にできるメリットがあります。
2-9.(9)引張強度
最後に、引張強度を確認していきましょう。引張強度は、190K PSI以上のバーベルを選んでください。
【引張強度|推奨スペック】
引張強度 | 190K PSI以上 |
引張強度とは、材料の強度を示す値のひとつで、材料に引張荷重を加えた時に破壊される前まで耐えられた最大引張応力のことを指します。
簡単に言うと、バーベルに荷重を加えて曲げた時に、限度を超えるとバーベルは元の形状にもどらなくなり、そこからさらに荷従を加えると破壊します。この破壊される直前の値が、引張強度です。
引張強度は、数値が高いほどバーベルが破断に強いと言えますが、人間のトレーニングでバーベルが破断する直前の重量を扱うことはありません。
そのため、多くの業務用メーカーが扱っている190K PSI以上のバーベルであれば、ホームジム・商業事務問わず、どんな人が使用しても安全に利用ができます。
3.【プロが厳選】おすすめのバーベル8つ
ここまでバーベルの選び方と選ぶ時のチェックポイントについて解説をしてきましたが、ここからは具体的に当サイトがおすすめのバーベルをご紹介します。
使用目的別にご紹介しますので、トレーニング種目や使用用途に合わせて自分にあったバーベルを選ぶ参考にしてください。
【使用目的別|おすすめバーベル】
BIG3を中心としたトレーニングをする人向け |
・REP Fitness|Deltaベーシックバー ・REP Fitness|ダブルブラックダイアモンドパワーバー |
商業ジム・学校施設などに導入する人向け |
・REP Fitness|コロラドバー ・IVANKO|スタンダードオリンピックバー20㎏ |
パワーリフティング競技者向け |
・REP Fitness|ダブルブラックダイアモンドパワーバー ・ELEIKO|IPFステンレスパワーリフティングトレーニングバー |
ウェイトリフティング競技者向け |
・REP Fitness|Mesaテクニックバー ・ELEIKO|ウェイトリフティングトレーニングバー |
チェックしたい使用目的のリンクより、それぞれのおすすめ商品をご確認下さい。
3-1.BIG3を中心としたトレーニングをする人向け
BIG3を中心としたトレーニングをする人へおすすめの商品は、以下の2つです。
【BIG3を中心としたトレーニングをする人向け】
・REP Fitness|Deltaベーシックバー ・REP Fitness|ダブルブラックダイアモンドパワーバー |
それぞれの商品の特徴やスペックについて、詳しくご紹介します。
3-1-1.REP Fitness|Deltaベーシックバー
出典:Amazon
【スペック詳細】
種類 | オリンピックシャフト |
シャフト径 | 29㎜ |
ローレット(ナーリング) | ボルケーノ型 |
シャフトマーク位置 | 81cm・91cm両方 |
スリーブの回転機構 | ブッシング |
価格 | 32,900円(税込) |
REP FitnessのDeltaベーシックバーは、BIG3を中心としたトレーニングをする人におすすめです。
回転が遅く、強度を重視したブラスブッシングスリーブのため、パワーリフティングにも最適です。
ローレットは、ボルケーノ型なのでグリップ力がありながら手を痛めることもありません。
また、ベーシックなバーベルとなるため、多目的なトレーニングをする方にもおすすめです。
【Amazon口コミ評価】 ★★★★★ |
3-1-2.REP Fitness|ダブルブラックダイアモンドパワーバー
出典:Amazon
【スペック詳細】
種類 | オリンピックシャフト |
シャフト径 | 29㎜ |
ローレット(ナーリング) | マウンテン型 |
シャフトマーク位置 | 81cm |
スリーブの回転機構 | ブッシング |
価格 | 51,800円(税込) |
REP Fitnessのダブルブラックダイアモンドパワーバーは、きめ細かなローレット加工を施した最高級パワーリフティングバーベルです。
BIG3を中心としたトレーニングに最適なバーベルとなっています。
シャフトはセラコートまたは、ステンレススチールの2種類から選択ができ、耐腐食性&防錆性に抜群です。
【Amazon口コミ評価】 ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★ |
3-2.商業ジム・学校施設などに導入する人向け
商業ジム・学校施設など多目的な人たちが利用する場合におすすめなバーベルは、以下の2つです。
【商業ジム・学校施設などに導入する人向け】
・REP Fitness|コロラドバー ・IVANKO|スタンダードオリンピックバー20㎏ |
それぞれの商品の特徴やスペックについて、詳しくご紹介します。
3-2-1.REP Fitness|コロラドバー
出典:Amazon
【スペック詳細】
種類 | オリンピックシャフト |
シャフト径 | 28.5㎜ |
ローレット(ナーリング) | ボルケーノ型 |
シャフトマーク位置 | 81cm・91cm両方 |
スリーブの回転機構 | ブッシング |
価格 | 57,300円(税込) |
REP Fitnessのコロラドバーは、パワーリフティング、ウェイトリフティング、クロスフィットなどあらゆる多目的なトレーニングに利用できる万能バーベルです。
スリーブは、コンポジットブッシングを採用しているため、ドロップ時の静音性が抜群で回転も滑らかなのが特徴。
シャフトはセラコートまたは、ハードクロムの2種類から選択ができ、耐腐食性&防錆性に抜群です。
【Amazon口コミ評価】 ★★★★★ ★★★★★ またエンドキャップやスリーブの細工が凝っており、所有欲を満たしてくれます。 |
3-2-2.IVANKO|スタンダードオリンピックバー20㎏
出典:フィットネスショップ
【スペック詳細】
種類 | オリンピックシャフト |
シャフト径 | 28㎜ |
ローレット(ナーリング) | ボルケーノ型 |
シャフトマーク位置 | 81cm・91cm両方 |
スリーブの回転機構 | ブッシング |
価格 | 63,800円(税込) |
IVANKO社のバーベルは、世界中のフィットネスクラブで導入された実績があります。
スタンダードバー20kgは、さまざまなトレーニング種目で活躍するスペックなので、商業ジム・学校施設などの多目的利用をする場合におすすめです。
3-3.パワーリフティング競技者向け
パワーリフティング競技者向けにおすすめのバーベルは、以下の2つです。
【パワーリフティング競技者向け】
・REP Fitness|ダブルブラックダイアモンドパワーバー ・ELEIKO|IPFステンレスパワーリフティングトレーニングバー |
それぞれの商品の特徴やスペックについて、詳しくご紹介します。
3-3-1.REP Fitness|ダブルブラックダイアモンドパワーバー
出典:Amazon
【スペック詳細】
種類 | オリンピックシャフト |
シャフト径 | 29㎜ |
ローレット(ナーリング) | マウンテン型 |
シャフトマーク位置 | 81cm |
スリーブの回転機構 | ブッシング |
価格 | 51,800円(税込) |
REP Fitnessのダブルブラックダイアモンドパワーバーは、きめ細かなローレット加工を施した最高級パワーリフティングバーベルです。
パワーリフティング競技者におすすめのバーベルとなっています。
シャフトはセラコートまたは、ステンレススチールの2種類から選択ができ、耐腐食性&防錆性に抜群です。
【Amazon口コミ評価】 ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★ |
3-3-2.ELEIKO|IPFステンレスパワーリフティングトレーニングバー
出典:MBC POWER
【スペック詳細】
種類 | オリンピックシャフト |
シャフト径 | 29㎜ |
ローレット(ナーリング) | マウンテン型 |
シャフトマーク位置 | 81cm |
スリーブの回転機構 | ブッシング |
価格 | 196,100円(税込) |
ELEIKO社は、スウェーデンに本拠を置くフリーウェイト器具の世界最高峰ブランドです。
多くの製品は、長年オリンピックウェイトリフティング、パワーリフティングなどの国際大会で使用された実績があり、最も厳しい目を持つ競技者達から指示されています。
IPFステンレスパワーリフティングトレーニングバーは、パワーリフティング競技用バーベルの世界標準と同等の性能です。最高品質のスウェーデン製ステンレススチールシャフトで、グリップフィーリングと耐腐食性に優れ、世界最高峰のパワーリフティングバーと言えます。
【口コミ評価】 ★★★★★ |
3-4.ウェイトリフティング競技者向け
ウェイトリフティング競技者向けにおすすめのバーベルは、以下の2つです。
【ウェイトリフティング競技者向け】
・REP Fitness|Mesaテクニックバー ・ELEIKO|ウェイトリフティングトレーニングバー |
それぞれの商品の特徴やスペックについて、詳しくご紹介します。
3-4-1.REP Fitness|Mesaテクニックバー
出典:Amazon
【スペック詳細】
種類 | オリンピックシャフト |
シャフト径 | 28㎜ |
ローレット(ナーリング) | ヒル型 |
シャフトマーク位置 | 81cm・91cm両方 |
スリーブの回転機構 | ブッシング |
価格 | 29,900円(税込) |
Masaテクニックバーは、初心者向けに作られたトレーニングバーで、リフティングの正しいテクニックを学ぶのに最適です。
ローレットはヒル型とライトな加工で、低重量なエクササイズにおいては十分なグリップを持ちます。
このバーは直径50mmの通常プレートと互換性があります。またスリーブにはリブ加工があり、爆発的な動きが発生するトレーニングにおいてもプレートがズレにくくなるよう設計されています。
【Amazon口コミ評価】 ★★★★★ |
3-4-2.ELEIKO|ウェイトリフティングトレーニングバー
出典:MBC POWER
【スペック詳細】
種類 | オリンピックシャフト |
シャフト径 | 20㎜ |
ローレット(ナーリング) | ヒル型 |
シャフトマーク位置 | 91cm |
スリーブの回転機構 | ニードルベアリング |
価格 | 213,100円(税込) |
ELEIKO社は、スウェーデンに本拠を置くフリーウェイト器具の世界最高峰ブランドです。
ウェイトリフティングトレーニングバーは、オリンピックウェイトリフティングのトレーニング用に特別に設計された国際ウェイトリフティング連名(IWF)公認品で、世界中のトレーニング施設やジムで最高レベルのリフター達に使用されています。
ウェイトリフティングトレーニングバーは、ウェイトリフティングコンペティションバーと同じ使用感とパフォーマンスを提供してくれます。
マイルドなローレット加工により皮膚の負担が少なく、より大量のリフティングに適したバーになっています。
まとめ
この記事では、バーベルのおすすめについて詳しく解説をしてきました。最後にまとめましょう。
バーベルを選ぶ時は使用目的やトレーニング種目によって選ぶことが重要です。
使用目的別のバーベルの選び方は以下のとおりです。
【使用目的別バーベルの選び方】
スペック | パワーリフティング BIG3中心 |
ウェイト リフティング |
多目的 |
シャフト径 | 29㎜ | 28㎜ | 28.5㎜ |
ローレット(ナーリング) | マウンテン型 | ボルケーノ型ヒル型 | ボルケーノ型ヒル型 |
シャフトマーク位置 | 81cmライン | 91cmライン | 両方にマークがついたもの |
スリーブの回転機構 | ブッシング | ニードルベアリング | ブッシング |
バーベルを選ぶ時は以下の9つについてもしっかりチェックしていきましょう。
【バーベルを選ぶ時のチェックポイント】
(1)バーベルの種類 (2)シャフト径 (3)ローレット(ナーリング) (4)シャフトマーク位置 (5)スリーブの回転機構 (6)スリーブのスタイル (7)スリーブの表面処理 (8)シャフトの表面処理 (9)引張強度 |
バーベルをショッピングサイトなどで検索してみると、数多くのメーカーや商品が出てきてどれを選んでいいかわからないという人も多いです。
「値段が安いから」「口コミ」が良いからという理由で購入してしまうと、自分には合わず失敗するケースも多々あります。
そのようなことにならないために、チェックポイントをしっかり把握した上で、自分にあったバーベルを選びましょう。
この記事がバーベル選びで悩んでいる方の力になれることを願っています。