バーベルカールの重量の目安とは?適切なやり方、効果を高めるポイントも徹底解説
バーベルカールは、二の腕を鍛えるのに効果的なトレーニングです。自宅など限られたスペースでも器具を使って高い負荷をかけられます。しかし、自宅でバーベルカールを始めようとすると、適切な重量の選び方や効果的なトレーニング方法がわからないという疑問が生じることがあります。
本記事では、バーベルカールに適した重量の目安と効果を高めるポイントについて詳しく解説します。バーベルカールをより深く理解し、理想の二の腕を目指しましょう。
バーベルカールの基礎知識
バーベルカールは二の腕に高負荷をかけて行うアームカールの一種です。安全かつ効果的に行うためには基本的な知識をおさえておくと良いでしょう。次の3つの項目でバーベルカールの基礎知識を解説します。
- バーベルカールで鍛えられる部位
- バーベルカールとダンベルカールの違い
- ストレートバーとEZバーの違い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
基礎知識その1:バーベルカールで鍛えられる部位
バーベルカールは、主に上腕二頭筋を鍛えるトレーニング方法です。上腕二頭筋は、腕の前面に位置し、長頭と短頭の2つの筋肉で構成されます。上腕二頭筋は力こぶとしても知られ、鍛えることで腕がたくましくなる部位です。
バーベルカールでは、上腕二頭筋に負荷をかけ、腕の曲げ伸ばし動作を強化します。そして、同時に上腕筋と腕橈骨筋(わんとうこつきん)も鍛えられるため、上腕全体を強くする効果があります。
上腕筋は上腕二頭筋の下に位置し、上腕二頭筋を支える役割を持ち、腕橈骨筋は前腕に位置し、持ち上げる力や握力を向上させる重要な筋肉です。バーベルカールは、上腕二頭筋を鍛え、二の腕を太くするのに適したトレーニングです。
基礎知識その2:バーベルカールとダンベルカールの違い
バーベルカールは、二の腕を鍛えるアームカールの一種で、ダンベルカールとよく似ています。バーベルカールとダンベルカールは、上腕二頭筋を中心に鍛えるトレーニングですが、それぞれ異なる特徴を持っています。以下の表で比較してみましょう。
特性 |
バーベルカール |
ダンベルカール |
重量調整 |
安全に高負荷をかけられる |
左右で重量を調整できる |
可動域 |
可動域が限られる |
可動域が広い |
筋肉への負荷 |
1つの大きな筋群に集中して高負荷をかける |
複数の筋群にわたって負荷をかけられる |
技術的レベル |
技術がなくても取り入れやすい |
正確なフォームや技術が求められる |
推奨される使用者 |
初心者や一定の重量で高強度を目指す方 |
経験者や特定の筋肉群を均等に鍛えたい方 |
バーベルカールは、特に重い重量でのトレーニングを可能にし、安定したフォームで筋肉に集中的な刺激を与えられます。一方、ダンベルカールは可動域が広く、より多くの筋群を動員してバランス良く筋力をつけられますが、効果を出すには技術が求められます。
両者の違いを理解し、自分に最適なトレーニング方法を選択しましょう。
基礎知識その3:ストレートバーとEZバーの違い
ストレートバーとEZバーは、バーベルカールに使用するバーのタイプとしてよく利用されますが、それぞれ異なる特徴を持っています。2つのバーの違いを以下の表で比較します。
特性 |
ストレートバー |
EZバー |
形状 |
直線形 |
波状 |
手首への負担 |
比較的大きい |
比較的小さい |
筋肉への効果 |
上腕二頭筋の長頭へ強い刺激 |
上腕二頭筋だけでなく、周囲の筋肉へも均等に刺激 |
推奨される使用者 |
重量を重視し、二の腕を太く見せたい方 |
関節への負担を避けつつ、広範囲の筋肉を鍛えたい方 |
各バーの特性を踏まえ、トレーニングの目的や個人の体調に合わせて適切な器具を選択し、より効果的なトレーニングを目指しましょう。
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バーベルカールのポイント
バーベルカールは、正しいフォームで適切な負荷をかけることが重要です。バーベルカールの効果を高めるためのポイントは次の3つです。
- 適切な重量を設定する
- 適切な回数・セット数を設定する
- 正しいフォーム・手順で行う
それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
ポイントその1:適切な重量を設定する
バーベルカールで理想の二の腕を目指すには、適切な重量の設定が大事です。軽すぎると十分な効果が得られませんが、重すぎてもフォームが崩れてケガのリスクが高まります。
適切な重量を見極めるには、筋肉に適度な負荷がかかりつつ、正しいフォームを保ちながら運動できる重さを選ぶことがポイントです。トレーニングを継続し、着実にできる重量を徐々に増やしていくと良いでしょう。
ポイントその2:適切な回数・セット数を設定する
バーベルカールで理想の二の腕を手に入れるためには、適切な回数とセット数の設定が大事です。初心者は15回の2〜3セットからスタートし、無理なくこなせるようになったら徐々にセット数を増やすことがおすすめです。
一般的な筋トレでは10回できる負荷で行うと筋肉がつきやすいとされていますが、バーベルカールは重量を重くしすぎる傾向にあるため、15回できる負荷を推奨しています。10回を超えた辺りから負荷を感じ始め、15回で限界に達する程度の重量に調整すると良いでしょう。
ポイントその3:正しいフォーム・手順で行う
バーベルカールは基本的な重量トレーニングであり、正しいフォームで行うことで効果が高まります。
- 足を肩幅に開き、ひざを軽く曲げて安定した立ち姿勢をとる
- バーベルを肩幅くらいで握り、手のひらは前に向ける(逆手で持つ)
- 腕は完全に伸ばし、ひじを体の側に固定する
- バーベルを胸の方向に息を吐きながらゆっくりと持ち上げ、最高点で止める
- 息を吸いながら筋肉に緊張を保ち、ゆっくりとバーベルを開始位置に戻す
- 3~5を繰り返す
基本的な手順に従ってバーベルカールを行うことで、上腕二頭筋に効果的に負荷をかけていきましょう。
バーベルカールの重量の目安
バーベルカールの効果を高めるには、適切な重量で行う必要があります。重量の目安はトレーニング経験や体重などによって異なります。バーベルカールの重量の平均的な目安を次の3つのパターンで解説します。
- 初心者男性の重量
- 中級・上級者男性
- 女性
それぞれの重量の目安を詳しく見ていきましょう。
重量の目安その1:初心者男性の重量
バーベルカールの初心者男性は、運動経験や体重など個人差もありますが、15kgから始めてみると良いでしょう。もし15kgでトレーニングが難しい場合は、負荷を減らして10kgから始めても構いません。逆に15kgが楽に持ち上がる方や、筋トレにある程度慣れている方は、20kgから始めても良いでしょう。
トレーニングに慣れてきたら、徐々に負荷を増やし、中級者レベルの20〜30kgを目標にすると良いでしょう。初心者が重量を増やす際には、いきなり重くするのではなく2.5kg単位で徐々に重さを調整し、体の反応を見ながら進めることが理想的です。
重量の目安その2:中級・上級者男性
バーベルカールでさらに進んだレベルのトレーニングを目指す中級者や上級者の男性には、体重の40%から50%の重量を目安にすると良いでしょう。この重量範囲は、筋肉への刺激を十分に与え、さらなる筋力増強と筋肥大を促すのに適しています。
例えば、体重が80kgの場合、バーベルカールで使用する重量は32kgから40kgが目安になります。筋肥大を目的としたトレーニングであっても、重量が重ければ良いという訳ではありません。
高重量であっても、フォームが崩れてしまうような負荷では筋トレの効果が薄れ、筋肉が付きにくくなる場合もあります。フォームが崩れることなくトレーニングを行える範囲として、体重の40%から50%の重量を推奨しています。
重量の目安その3:女性
女性がバーベルカールで効果的にトレーニングを行うためには、適切な重量の選択が重要です。一般的に、初心者の女性は約10kgのバーベルから始めることが推奨されています。10kgを基準に、難しい場合は重量を減らし、余裕がある場合は少しずつ重量を増やすと良いでしょう。
適切な重量であれば、正しいフォームを維持しながら筋肉に効率的な刺激を与えられるため、安全にトレーニングできます。着実に持ち上げられる重量を徐々に上げていけば良いので、正しいフォームを保つことを優先して効果を高めましょう。
バーベルカールの効果を高めるやり方
バーベルカールを行う際は、正しいフォームでトレーニング効果を高めましょう。バーベルカールの効果を高めるやり方を5つ紹介します。
- ひじと手首を固定する
- 反動を使って上げない
- 腰を反らさないようにする
- 呼吸を止めないようにする
- 効いている筋肉を意識する
それぞれのやり方を詳しく解説します。
やり方その1:ひじと手首を固定する
バーベルカールを効果的に行うためには、ひじと手首を正確な位置で固定することが重要です。ひじは体の側面に固定し、動作中前後に動かないように保持することで、上腕二頭筋に集中的に負荷をかけられます。バーベルを持ち上げる際に手首を内側に曲げることなく、しっかりと固定しましょう。
手首が固定されていない場合、不要な負担がかかりケガの原因となることもあります。手首を安定させるためには、リストラップの使用も有効です。ひじと手首の固定を意識することで、バーベルの重量が効率良く上腕二頭筋に伝わり、トレーニング効果を高められます。
やり方その2:反動を使って上げない
バーベルカールで最大の効果を得るためには、反動を使わず筋肉に直接負荷をかけることが重要です。反動を利用してバーベルを持ち上げると、筋肉への負荷が軽減してトレーニング効果も薄れます。
反動を使ったトレーニングでは、関節や他の筋肉に負担がかかり、ケガのリスクを高めることにもつながります。筋肉に効かせるためには、動作をゆっくりと行い、持ち上げる時も下ろす時も筋肉に対する負荷を意識しましょう。
やり方その3:腰を反らさないようにする
バーベルカールを行う際には、腰を反らせることなく正しい姿勢を保つことが重要です。腰を反らせてしまうと、腰への過度なストレスが加わり、腰痛などの原因となることがあります。
また、腰を反らせることで、本来鍛えるべき上腕二頭筋への効果が減少し、効率的なトレーニングができなくなります。適切なフォームを保つためには、腹筋を意識し、背筋をまっすぐに保ちながら行うことが大事です。
やり方その4:呼吸を止めないようにする
バーベルカールを行う際には、呼吸を止めないように意識することが大事です。トレーニング中に呼吸を止めてしまうと、体内の酸素供給が不足し、パフォーマンスが低下するだけでなく、血圧が急上昇するリスクもあります。
バーベルを持ち上げる際には息を吐き、下ろす際には息を吸うようにしましょう。適切な呼吸法により、筋肉への酸素供給が最適化され、より効果的にトレーニングを行うことが可能です。
やり方その5:効いている筋肉を意識する
バーベルカールで上腕二頭筋の筋肥大を加速させるには、トレーニング中に効いている筋肉を意識することが重要です。筋肉の収縮と伸張を感じながら行うことで、より強い刺激を筋肉に与えられ、トレーニングの効果が向上します。
バーベルを持ち上げる際に上腕二頭筋に力が入っていること、下ろす際も同じ筋肉がしっかりと動いているのを感じるようにしましょう。効いている筋肉を意識することで無駄な動きをおさえ、目的の筋肉に集中的に負荷をかけられるため、より効果的なトレーニングが期待できます。
バーベルカールの重量を上げるタイミング
バーベルカールで筋力向上と筋肥大を目指すには、適切なタイミングで重量を調整することが重要です。一般的に、10回3セットを安定してできるタイミングが重量を上げる目安になります。
たとえば、現在の重量で10回3セットが可能なら、重量を5%程度増やしてみるのが1つの方法です。しかし、上げた重量でセット数をこなせなくても無理に続けず、筋肉が適応するまで徐々に増やすことが重要です。重量を増やすことによってフォームが崩れる場合は、ケガのリスクが高まるため、安全を優先して適切な重量調整を行いましょう。
バーベルカールをしても効果が出にくい理由
バーベルカールの結果を焦る必要はありませんが、何かおかしいと思ったら、検証も必要です。バーベルカールを続けているのになかなか効果がでにくい場合は、次の4つの理由を検証してみましょう。
- 理由その1:適切な重量ではない
- 理由その2:適切な頻度ではない
- 理由その3:栄養が足りていない
- 理由その4:結果を焦りすぎている
それぞれの理由を詳しく見ていきましょう。
理由その1:適切な重量ではない
バーベルカールで効果が出ない場合、重量設定に問題がある可能性があります。重量が軽すぎると筋肉に必要な刺激が不足し、筋肉の成長が促されません。逆に重すぎるとフォームが崩れ、ケガのリスクが高まるだけでなく、効率的な筋肉の刺激が得られなくなります。
闇雲に重くすれば良いという訳ではなく、着実にできる負荷でも、筋肉へ刺激を意識することで効果は高まります。トレーニングの効果を最大化するためには、自分にとって適切な重量を見極め、定期的に見直すことが重要です。
理由その2:適切な頻度ではない
筋トレは毎日やる必要はありません。トレーニングを行う頻度が高すぎると、かえって効果が出にくくなる場合があります。
「超回復」の理論では、筋トレをした後、筋肉の回復までに48〜72時間を要し、回復したタイミングでトレーニングすると効果が大きくなると言われています。適切な休息を取ることで、筋肉は効率的に成長し、理想的な体形へと近づけます。筋肥大を目指す場合、週に2〜3回のトレーニングが理想的です。
理由その3:栄養が足りていない
筋肉量を増やすためには、適切な栄養摂取が重要です。特にタンパク質は筋肉の主要な成分であり、十分な量を摂取することで筋トレの効果を高めます。日常的に食事から高品質のタンパク質を取り入れることも、筋肉の成長には欠かせません。
タンパク質は、肉や魚、卵などから摂取できますが、食品のみから必要摂取量を確保するのが難しい場合はプロテインなどを活用すると良いでしょう。プロテインは良質なタンパク質が凝縮されているため、効率よく摂取できます。筋トレの効果を高めるには、栄養も意識しましょう。
理由その4:結果を焦りすぎている
即座に効果を求めることは、トレーニングを継続するための障害となり得ます。一般的に、筋トレを始めてから約3ヶ月後に筋肉の変化が目に見えてきますが、他人がその変化に気づくのは半年後と考えておくと良いでしょう。筋肥大は、筋肉が成長する過程である超回復が繰り返され、徐々に進行するためです。
トレーニング初期には、重量が増えなかったり、見た目の変化が表れなかったりすることもありますが、効果がないわけではありません。地道に正しい方法でトレーニングを続ければ、筋肉は着実に成長し、理想の体型に近づくことができます。
バーベルカールにはEZバーの利用がおすすめ
バーベルカールには、特に手首やひじへの負担を軽減するために設計されたEZバーの利用がおすすめです。湾曲した形状のバーは、関節へのストレスを減少させ、筋トレ中の怪我のリスクを低下させるからです。ここでは、EZバーが向いているケースと使い方について詳しく解説します。
EZバーが向いているケース
EZバーは特に手首やひじの負担を軽減するように設計されています。EZバーの湾曲した形状は手首に自然な角度でトレーニングできるため、ストレートバーを使用する際のストレスよりも少なくなります。したがって、安全に重量を扱いながら上腕二頭筋を効果的に鍛えることが可能です。
筋トレ初心者や手首が弱い方にも、EZバーはその負担軽減の特性から推奨されます。そして、安定したグリップがトレーニングの質を向上させるため、筋肉を効率的に育成したい方にも適しています。
EZバーの使い方
EZバーを使ったアームカールのやり方は、一般的なバーベルカールとほとんど同じです。EZバーの斜めになっている部分を持つのでやりやすいです。適切な重量を設定したら、次の流れでトレーニングします。
- EZバーを逆手で持ち、足を肩幅ほどに開いて直立する
- 背筋を自然に伸ばし、軽く胸を張る
- ひじを体の側面に密着させ、動作中に前後に動かないように固定する
- ひじを曲げてEZバーを持ち上げ、上腕二頭筋の収縮を感じたら、ゆっくりとバーを下ろす
- 3~4を繰り返す
EZバーで手首の負担を軽減しながら、二の腕を鍛えましょう。
REP FitnessのEZカールバーは、曲がったシャフトが特徴的で、手首やひじの負担を軽減できるように設計されています。安全に効果的なバーベルカールを取り入れたい方は、EZバーを検討してみましょう。
ホームジム等で利用する場合はパワーラックにかけて使えるラッカブルEZバーがお勧めです。
効果的なバーベルカールで二頭筋を鍛えよう
バーベルカールは二の腕を効果的に鍛えるトレーニング方法で、適切な器具があれば自宅でも安全に高負荷をかけて行うことができます。トレーニングする際には、適切な重量の選定と正しいフォームが重要です。
本記事では、ダンベルカールの適切な重量と効果を最大化するポイントについて詳しく解説しました。また、手首の負担を軽減しトレーニング効果を高めるEZバーについても紹介しています。適切な方法でダンベルカールを行い、二の腕を効果的に鍛えましょう。
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